検索窓
今日:38 hit、昨日:24 hit、合計:27,045 hit

10話 ページ11

___

色々あって、今も色々あるけど
とにかく今日もお仕事です

あれから、仕事を押し付けられることはほとんど無くなった
その代わりに嫌がらせは増えたけど

それでその日は、誰からの嫌がらせもない普通の日だったんだけれど……

「ねぇみんなっ!聞いて……!」

芙羽梨さんのその一言から、全てが始まった

「……私、社長のこと……好きになっちゃった……!」


……耳を、疑う
でも、それよりもずっと早く体が動いた

考えるよりも先に、席を立って一直線に芙羽梨さんの方へ向かう
そうだ、芙羽梨さんは可愛いから
……社長は、きっと私なんかより彼女を選ぶと思ってしまった

途中で与謝野先生の机に置いてあったメスを手に取る
振り上げた手に握られた凶器

隠す気もない、もうこれを殺せればそれだけでいい気もしていた


「ひッ、きゃあぁぁぁあっ!」

芙羽梨の声で我に返った中島さんに取り押さえられた

「っ、芙羽梨さんに何を……!」

取り押さえられたままで叫ぶ

『離して!離せ、わたしの、私、だけの……なんで?なんでよりにもよって彼の人なの!?』

「こ、怖いよ……っ!」

社員の背中に隠れて、守られている芙羽梨
本当にイラつく
いつだって誰かに守られて、本当に嫌いだ

『っ、私には社長しかいないのに、なんだって持ってるお前が、これ以上私から奪わないでよ!』

「奪うなんて、そんなつもりじゃ……っ!」

『っ、うるさい、うるさいうるさいうるさい!』

持っていたメスを投げようとして、腕を捻りあげられて止められた

……痛い、でもそれよりも、ずっと心の奥が苦しかった

11話→←9話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (101 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
173人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

朱鷺 - 太宰さんが馬鹿でウケる (1月30日 9時) (レス) @page25 id: b34111cf4c (このIDを非表示/違反報告)
太宰の包帯少女 サブ - お話全て読みました。感動です。死にます。 (1月19日 4時) (レス) @page24 id: 7ba6d2397a (このIDを非表示/違反報告)
太宰の包帯少女 - ふわり許すまじ!!紫桜ちゃん幸せになって…!! (1月17日 11時) (レス) @page1 id: 76044cacdf (このIDを非表示/違反報告)
お稲荷 - 初コメ失礼します! こういう社畜系のお話大好きなんですよね〜 これ作った作者さん神でございます (1月13日 19時) (レス) @page18 id: bf74b10c25 (このIDを非表示/違反報告)
なな - 社長オオオオオオ!、!夢主ちゃんを守ってあげてええええええ!!! (1月12日 17時) (レス) @page15 id: a350d82ee1 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:riizumi7 | 作成日時:2024年1月10日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。