キミガシネ another

1話　another ページ1

A『う……ん？こ……こは……？？？(……どこ？静かで、誰も居ないみたい。……！？この声は何？)』


？「取り逃がしたのか……？」

？「すみません……」

？「……？ここに置いたカギが……」

？「無くしたのか……？はぁ……まったく……諦めろ」


A「(……？この人たちは何の話をしてるの？こんな会話まるで……決して仲良くなれる相手じゃ無い。それは分かる。)」
ウチは自分の状態と、この会話の意味を推測していた。だからどれほど時間がたったのか分からない。だけど、自分の世界から引きずり出されるほどの音が辺りに響き渡った。


ビービービーッ！ビービービーッ！


思わず跳び上がりそうになった。


？「だれですか！！！」


そんな言葉を聞き一瞬自分の存在がバレたと思ったけど違うことにすぐ気付いた。

それと同時にこの会話をしている人たち以外に誰かがいたことを知る。


A『(この反応を聞く限りこの会話をしている人とは関係なさそうだね……。)』

とにかく、もしこの音の出所が会話をしている人たちの敵ならば逃げ切ってほしい。
そう強く思った。

その後はまた静寂が戻った。

ウチは気を取り直して自分がどこに居るのかを確認することにした。

A『(うーん……。手を伸ばしてみようか。)』


けれど、伸ばそうとした手がすぐに突っかかった事に違和感を覚える。
よく考えたら、寝そべった態勢だった。


A『(棚の中なのかな……？横には？)』

恐る恐る横に振れると ギイッ…… っと、扉が開いた

2話　another→

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