キミガシネ another

2話　another ページ2

目の前は辺りに広がる闇を捉えていた。

誰がいる気配は無い。

A『(出てみようか……。)』


……やはり、人影は無かった。

A『(ここは、キッチンの棚の下だったんだ……。よく気付かれなかったなー。不自然すぎる。ん？足音！？)』

棚の影から見守ることにした。……そこには、小学生くらいの男の子がいた。

こんなところに一人で？？？？

疑いたいわけじゃ無いけど、少し不安に思った。

だけど、この子は少し行動がおかしかった。

まるで探しているような……もし敵ならさっきみたいに仲間と情報交換しながら捜し物をすれば良いし、コソコソする理由は無いに等しい。

例外もあるけどそこまでは結びつく証拠も無い。迷う必要も無い……。つまり、この子は……。


A『捜し物？それとも迷子？』


気付けばウチは声をかけていた。心配で仕方なかったから……。


？「ニャ！？おまえ誰ニャン！！」


A『(お、おまえ……。こんなに可愛い子に警戒されてるのか……まあ、当たり前か……。)あ、ごめん怖がらせるつもりは無かったんだ……。ただ……ここは何処かな？』


男の子を助けるにしても、ここがどこだか分からないなら意味が無い……。


？「まずは、名前を名乗るニャン。」


A『(おう、しっかりした子だね……。)春咲Aだよ。高校2年生で16歳。』


？「…………。」


男の子は黙ってるままこっちを見てる。



A『(あれ……。怖がらせちゃったかな？)』


？「…………ギン。」


A『ん？』


ギン「………(ギン)ニャン！」


A『……！？名前教えてくれるの？』


ギン「A姉ちゃんなら信用できるニャン！！」


A『ありがとう！ギン君！！！』


ギン「えへへ……！！ところでここかどこかって話ニャンけど……。よくわからないニャン。」


A『よく分からない？』


それはどういうことだろう……。


ギン「詳しく言うと……。ここで殺し合いをさせられてるニャン……。」


A『！？』


殺し合い……だって……？？

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