【文スト】重力使いの初恋物語

#26新しい首領 ページ26

皆で車に向かっていると背後から声が聞こえた。


？｢はぁ。ほーんと役に立たないよね。年寄りは。異能力者に刀1本で勝てるわけないじゃん｣


振り向くと白髪の顔の整った青年が立っていた。
同い歳くらいだろう。でも高身長なおかげかスーツを綺麗に着こなしている。


中原｢手前何者だ。｣


桜雅｢僕の名前は桜雅 凛斗(さくらが りんと)。結城家の次期首領だよ。以後お見知りおきを。｣


そう言うと彼は紳士のように一礼をした。


桜雅｢今日はすまなかったね。こんな弱い奴らと戦わせて。暇だっただろう？｣


彼は怖いほど優しく微笑んでいた。


桜雅｢でも、お陰で手間が省けた。風威首領が亡くなったんだ。結城家の首領はもう僕だ。古い仕来りなんて捨てるさ。｣


そう言うと先程まで遠くにいた彼が一瞬で私の目の前にきた。


｢！？｣


桜雅｢次会う時は異能力者同士の戦いになるだろう。必ず我々が勝って君を取り戻すよ。僕のプリンセス｣


そう言うと私の手を取って手の甲にキスを落とした。


｢ちょ、何してるんですか！？｣


私は慌てて離れるとすぐに中也が私を背中へと回した。


中原｢手前ぇ。｣


すごく怒っているのがわかった。今にでも攻撃しそうなほど。


桜雅｢おや、嫉妬かい？ふふっ、分かるよ彼女美人だからね。まぁいい。もう少し君達を自由にさせるよ。その方が悲しみは大きくなるからね。｣


そう言うと彼は歩き出し姿を消した。

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