御伽噺のような ページ14
赤い膝丈のスカート。大きなフリル襟のついた白いブラウス。レースの靴下。
ま「何か今日のAちゃん、御伽噺の主人公みたい。」
そ「分かる。赤ずきんっぽい。」
そんな私の格好を見てまふくんとそらるさんは褒めているのか微妙な感想をこぼした。
『確かに童話に登場する女の子みたいかもしれませんね。年甲斐もなくすみません。』
ちょっとぶすくれてそう返すと慌てたようにまふくんが両手をブンブン振る。
ま「いやいや!可愛いし似合ってるよ!特に赤いスカート!」
そ「うんうん、品のあるスカートだよね。もしかして手作り?」
『……そうですけど…本心ですか。』
そ「うん。素敵だよ。」
ま「とっても似合ってる!」
『………へへ、そっか。』
単純な私はこれだけでニコニコ。
ま「……ふーふふーん♪」
そ「お。」
突然鼻歌を歌い出すまふくん。それに慣れた私達は静かにそのメロディーに耳を傾ける。
ま「〜♪……〜〜♪」
まふくんはスマホを開いて録音をし始める。
これはまふくんの頭に降ってきたメロディーを忘れない為なんだそう。
そ「……最近まふはAを見てメロディー降ってくる回数増えたよな。」
『え、そうですか?』
そ「うん。……やっぱりまふの目に狂いはなかったんだな。」
『?』
そ「…まふの音楽に、Aは必要不可欠だったって話。」
…たまにそらるさんは難しい話をする。それはまるで謎解きのヒントのようで、全てを語る事はしないのだ。
『……私がまふくんとそらるさんの力になれているなら、それ以上嬉しいことはありません。』
そ「…俺もだよ。」
それから私達はまふくんの紡ぐメロディーに静かに耳を傾けていた。
(あの時、まふがAのアカウントを見つけて、一緒に仕事をして、今こうやって互いの存在がいい刺激になって高め合えているなら)
(それはきっと、御伽噺のような巡り合わせなんだろう。)
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ちょこ2(パソコン変わりました≪元ID 5ad0b4ef6a≫)) - 終わってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます! (8月15日 20時) (レス) @page16 id: c7ac99c812 (このIDを非表示/違反報告)
くらげの死骸 - 今日で一年と五か月ちょっとが経ちました。お元気ですか?ずっとずっと待っているので、気が向いた時に戻ってきてください! (2021年7月21日 3時) (レス) id: 39ac13b7d9 (このIDを非表示/違反報告)
Ria(プロフ) - 今日で一年経ちました。良かったら戻ってきてください。私達は、いつまでも貴方を待ち続けます。 (2021年2月2日 23時) (レス) id: ca363474a4 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ - 急に呼び出してごめんね。あの、ず、ずっとまえから伝えたかったんだけど、す、好きです。付き合ってくれませんか!!?//(分かりにくいネタ)(告白のシュチュとこの小説への思いのあらわしかたが独特) (2020年3月10日 10時) (レス) id: a2fa91df99 (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - るいさん» ありがとうござ………夜しか!?!?夜は眠れているんですね!?!?それは良かったです!!!!! (2020年2月8日 15時) (レス) id: 72c92659fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:凛 | 作成日時:2020年2月2日 19時