愛の人へ。 (ページ5)

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5話ページ5

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「あ、莉奈きたじゃん」

しゅりが廊下の方を見ながら呟いた。
教室のドアがあき、細身の女の子が入ってくる。

「おはよ - 」

眠そうに目を擦りながら私の席の後ろに
座る女の子は、「坂本莉奈」
私としゅりとも仲が良く、いつも一緒にいる。
小柄で大人しい印象だけど中身はかなり下品。
ギャルに憧れてるせいかブロンドヘアで
メイクもガッツリ。

「莉奈もAも最近遅すぎ」

「ごめん。最近眠い」

莉奈としゅりが話しているとチャイムがなり
先生が入ってくる。
それと同時に自分の席に向かう生徒

私の前のしゅりはチャイムと同時に
机の下にスマホを入れゲームをし始める。

後ろの莉奈はどこから持ってきのか
小さいクッションを机に置いて眠り出した。

話す相手もなく私も寝ようとした時だった
私のブレザーに入ってたスマホが震えた。

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[ 今屋上にいるんだけど来ない？]

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藤ヶ谷くんからのLINEだった。
授業もつまらないし2人とも寝ていたから
行くと返事をした。

トイレに行くふりをして教室を出た。
朝話したばっかでほとんど知らない人ではあるけど
暇潰しになるなら誰でも良い。

屋上までの階段を上がりドアを開けると風が吹き
少し肌寒かった。

あまり広くはない屋上の端で
壁にもたれかかって座っている彼がいた。

藤ヶ谷くんは私に気付くと
「あ、きた」と言って手招きした。