続き ページ6
「それでチルちゃん、お願いってなに?」
「あのね、パパの部屋のところにある、“にんぎょひめ”のえほん、とってほしいの……」
「人魚姫の絵本ね。分かった。」
ムールさんの書斎部屋に戻り、棚から人魚姫の絵本を取って、チルちゃんに手渡すと、チルちゃんは嬉しそうにお礼を言って、部屋に戻って行った。
「モルフォー……ごめん、遅くなっちゃった……」
モルフォの部屋に入って、呼び掛ける。
が、返事はない。
「……あれ、モルフォ?どこ?」
部屋を見渡しても、誰もおらず、首を傾げる。
その瞬間だった。
「バァッ!!」
「わあぁぁあ!!?」
後ろから大きな声がして、肩が跳ねた。
驚いた反動か、思わずしりもちを付いてしまった。
「モ、モルフォ……!ビックリさせないでよ…汗」
「……だって……」
ムスッとしながら、モルフォは呟いた。
「チルばっかり、ズルい……」
今自分はしりもちを付いているので、しゃがまずともモルフォと目線が同じくらいになる。
モルフォの目元が少し濡れているのを見つけて、途轍もなく申し訳ない気持ちに囚われた。
「ご、ごめんね、モルフォ……」
「……良いよ。
でも、その代わり……」
突然モルフォが手首を掴んで、耳元に口を近づけてきた。
「僕が何しても怒らないでね。」
次の瞬間、耳に水音が響き、何か湿ったものが耳を這い始めた。
モルフォの、舌だ。
「っえ、モ、モルフォ…!?なに、して…!
っひ、ァ……!」
耳の形に沿ったり、ぐちゅりと音を立てて奥に侵入したり、触れるか触れないかの力で這ったり。
段々に力が抜けて、声が止まらなくなる。
「モ、ルフォっ……んっ…やめッ、ひぅ……!」
「…ん、っん……」
「ぅあ…っ…ほんと、にっ……まって、あっ……!」
しばらく、私の耳を舐めた後、モルフォは口を離した。
「ハァッ…ハァッ……Aお姉ちゃん、気持ち良かった?」
「っ///…うん……」
「……まだ止めないからね…?
もっと可愛い顔見せてよ、
Aお姉ちゃん……」
……モルフォには、嫉妬させちゃいけないことが、とても分かった瞬間だった。←
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M氏(プロフ) - めちゃめちゃおもしろかったです (2021年5月24日 21時) (レス) id: 278592bb31 (このIDを非表示/違反報告)
脳内JCばか - なかなかないリーグル様の夢が見れるとは・・・更新楽しみにしてます! (2020年10月9日 7時) (レス) id: ed23f405ff (このIDを非表示/違反報告)
ノアネコ(プロフ) - リーグルさん大好き!!めちゃくちゃイケメン!! (2020年4月9日 0時) (レス) id: 52451fab77 (このIDを非表示/違反報告)
ノワブラ−α(プロフ) - 蓮花46猫さん» 46猫さーん大丈夫ですかー!?みなさんが楽しみにしてらっしゃるようなので、できればはやめにかえってきてあげてください (2019年5月6日 0時) (レス) id: cf6ea17fd6 (このIDを非表示/違反報告)
ふぁる - 続きってありますか?みたいです〜 (2019年4月29日 6時) (レス) id: 1c94817be9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蓮花46猫 | 作成日時:2018年12月30日 0時