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「おいお前ら、転校生だ」
口悪いなおい。まあでもこういう先生好きだな、授業の感じにもよるけど。
「女ですか〜」
「男だ」
「イケメンですか!?」
「普通だ」
「おいこらせめて悩め!!」
思わずツッコミを入れてしまった。ひどないあの先生? 即答で答えたぞ? クッソあの担任……。
「というわけで田村史郎くんだ」
「こんちわ〜」
ガチガチだとつまらん奴と思われるのでユルい感じで挨拶しながら入る。まあ前世での自己紹介よりは緊張しないだろうしユルくいこう。
「え〜田村史郎です。アダ名はモブです」
「……フッ……!」
「モブww」
頑張って殺したような笑い声から普通に笑ってる声も聞こえる。案外掴みはそこそこ良さそうだ。
「趣味はゲームとかで、あと絵も書けます。あとは……、彼女いない歴＝年齢です。是非とも欲しいです」
「www」
「是非とも欲しいですww」
中学生ってこんなもんで笑いとれるのか……もっと厳しいもんかと思ってたぜ。因みに前世ではちゃんといました。本当です。
「じゃあ席についてくれ。窓側から2番目の一番後ろな」
「はーい」
まあ転校生で気になるだろうしいきなりボッチにはならないだろう、やったね。別にボッチで傷付くほどのメンタルしてないがパシりは面倒だし勘弁なのでこのくらいでいい。
「お前面白いなw」
「あざーすw」
席に着くと隣の席の子が話しかけてきた。茶髪で天パが特徴の……。
「あっ」
「どうした?」
「いや、弁当忘れた」
「wwww」
趣味はゲームと絵と言ったが。前世での趣味は実況を見ること。実況は実況でもゲーム実況でだいたい見る人は決まっていた。現世で見てないのはなんとなく面白い人がいないから。
「ついでに言うと財布も忘れた」
「ウッソだろお前www」
あれ〜なんでここにいるんですかね。……いや学校名でそれなりに予想ついてたけど。
隣の席の少年は、間違いなく前世で好きだった実況者の『ぺいんと』さんだった。
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作者名：ドラム缶 | 作成日時：2019年9月12日 6時
