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「ここでさァ」


「万事屋…っていうより、お酒屋さん?」


「そっちはスナックでさァ…飲み屋のことでィ。万事屋はその上」


正直、お菓子の事かと思った。
わざわざ解説してくださってありがとうございます。


「これが、万事屋…」


「俺ァここで帰りまさァ」


「あ、ありがとうございました!!」


頭を下げると、少し笑って去っていった。
…やっぱ綺麗だなぁ。片手あげるとかいうのは、イケメンさんじゃないとできない。


タン、タン…


階段を上って、インターホンを押す。


しばらく待っても、誰も出てこなかった。
えっ居ないのかな…?


「はーい」


二回目を押そうとインターホンに手を伸ばした時、扉が開いた。出て来たのは真面目そうなメガネ。


「あ、こ、こんにちは!」


「あ、こ、こんにちは!!」


…思わず挨拶しちゃった。
ちゃんと返してくれるなんてとてもいい子だ。


「依頼ですか?と、とりあえず中へどうぞ!!」


まだ若そうなのにしっかりした子だなぁ。
沖田さんの話では、神楽はここで雇ってもらってるらしいけど…。


「ありがとうございます、えっと…」


「志村新八です!万事屋の従業員をやってます!」


「志村さん、私はユキって言います。ここで働いている神楽の姉です」


「…え?」


ガラッ


「新八!!何やってるアルか!!早く朝飯用意しろヨ!!!」


「…あ」


見つけた。背丈は少し大きくなったけど、キラキラ光る青い瞳も、ピンクの髪も変わらない。
…少し、口が悪くなったかな。


「神楽!!」


「…A、アルカ…?」


「うん、久しぶりだね」


「ッA!!!」


飛び込んできた神楽をキャッチする。
うん、可愛い。

泣きじゃくる神楽の頭を撫でながら志村君に向き直った。


「神楽がいつもお世話になってます。大変だったと思うけど、今までありがとう」


「いや、そんな…とんでもない」


「…グスッ、…A、体調は大丈夫アルカ」


「うん、今はすこぶる元気だよ」


「良かったアル…あ!!A!!このメガネは新八言うアル、メガネが本体ネ」


「メガネが、本体なの…?」


そんな人がいるのかと思って志村君を見る。
いや、えっ…メガネ。((


「違うわァ!!!なんて事言ってんだ!!」


「うるさいアル、あとは」


ガラガラッ


「クソー、また負けだよ、あと少しだったのによー」


凄い天然パーマの人が入って来た。
…鳥の巣?(((

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作者名:雪林檎V2 | 作成日時:2019年1月3日 11時

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