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わたしからみたこの街はとても魅力的でどれもキラキラしてた。着物が売ってあったり、大きな本屋さんだったり。すごなぁ。さすが大都市。
ふと、甘い香りが鼻をくすぐった。
「あれが神楽の言ってたダンゴヤか…」
「団子、しらねェのか」
「あはは、妹の手紙に書いてあった知識しかないです」
…一度、食べてみたいなぁ…。
神楽と会ったら食べに来よう。
一人よりも二人の方が美味しいし。
ハッと気づくと足を止めていて、沖田さんは怪訝そうにこちらを見ていた。
「あ、すいません足とめちゃって」
「少し待ってろィ」
「え?」
勝手に動くと迷うので、大人しく待っておいた。少しして、沖田さんは団子を2つ手に持ってきた。
「ほら」
「え、?」
「食べたかったんだろィ、早く食えよ雌豚」
なんかよくわからない言葉が飛んできたがどうしたらいいのだろう。
「ありがとうございます、あと…雌豚ってどういう意味ですか?」
「雌豚は雌豚でィ。調教されてェのかい」
「雌豚に調教…父さんが買ってきてくれた本には載ってなかったけどなぁ…」
あれだけ勉強したのに、まだ知らない言葉があるとは…地球語はやっぱり難しい。
「お前、本当にチャイナの姉貴か?」
「え、まぁ…そんなところ、ですかね」
私は夜兎と結羅族のハーフだ。
結羅族は私以外にいない。身寄りのない私を父さん…海坊主さんが拾って、母さんもとい江華さんと育ててくれたのだ。
「ますます調教しがいのある女でさァ」
「だから調教って何ですか?」
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作者名:雪林檎V2 | 作成日時:2019年1月3日 11時