病弱系すとれーと彼女 【銀魂】【沖田総悟】

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急な話で、正直頭がついていかなかった。


「え？」


「嫌なら、断ってくれてかまわねェ」


私が、ここで医者をやっていいのだろうか。
確かに今は行く当てもない。正直美味しい話だ。

けれど、


「…土方さんは、見ず知らずの私にここの人たちの命を預けていいんですか」


それはもしもの時に私次第だと言うことでもある。
私が勝手に殺すことも出来れば、生かすこともできる。


「お前は、命を粗末にする奴なのか？」


…その聞き方はずるいだろう。
紛いなりでも医者なのに。


「…ずるいですよ」


そう返せば、ニヤリと口角を上げて土方さんは笑った。…土方さんも笑うんだ。


「でも、ここは女人禁制なんですよね。私なんかがいたら…」


「私なんか、じゃねェ。お前の剣の腕は本物だし、自分の身は自分で守れるだろ」


「…そうですけど、！」


「でもだの、だってだのうっせェんだよ！！どうせ無職なんだろ、だったらつべこべ言わずに医者になれ」


…強引な、と思った私は絶対正しい。
医者になって人を助けるのは私の夢だ。
それが今叶おうとしているんだ、このチャンスを逃したら多分もう二度とない。

…覚悟を、決めるんだ。

生かされたこの命で救えなかった分を、償わなきゃいけない。


「っよろしくお願いします…！！」


今は頭を下げることも出来ない。
けど、どうしてもこれだけは言いたかった。


「ただ、一つだけ条件があるんですけど。聞いていただけますか」


「…なんだ」


「…私の、一族についてです」


本来なら、みんなに話したがいい。
けど土方さんは副長で、こうやって直々に来てくださったしそれは合理的じゃない。

だから、病葉族について話さなければならない。


「お前、チャイナの姉貴だって聞いたが？」


「…私と神楽は本当の姉妹じゃないんです」


もちろん、神威もね。


「土方さんは、病葉族ってご存知ですか？」


「…し、知ってる」


少し焦りながら目線をそらす土方さん。
知らないんだな…。

確か地球語では病葉で合ってるはず。


「えっと、宇宙一と言われる医療民族なんです。でも、生まれつき体が弱くて長く生きれないんです」


「！！そうなのか…！？」


「はい。でも、私以外もう居ないんですけどね」


目を見開く土方さん。
…やっぱり人間はコロコロ表情がかわるんだな。
つくづく、興味が尽きない。

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