本当の私を愛してくれますか？第１章 (ページ18)

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澄ました奴(-"-)　（人2）side ページ18

この人・・・すっごく感じ悪い(ーー;)
この人はオーディションの時からそうだった。みんなこの最終審査にくるまで何かしらレッスンを受け、並々ならぬ覚悟を決めてやってくるのに、この人は…

審査員『なにか特技はある？』
CM『スポーツ全般は得意ですけど…取り上げてここで披露するようなものは何も…』
審査員さんは苦笑い。

どうもこの人、街でＳＭの関係者の人にスカウトされたらしいって、隣の人が話していた。

でもあまりのやる気のなさに妙に腹立たしくなってきた私…でも一番腹が立ったのは、

審査員『じゃぁ～、最後！ちょっと軽く振りをつけながら踊ってみて！』そういうとその人は、

手拍子をしながら軽く体を横に揺らして、鼻歌みたいな感じで訳の分からない日本語の歌を歌い始めた。
はぁ～、この人・・・一体何を考えてるの？

でもその人が、合格した人のみが集まるこの場所にいる。という事は…あの状況で合格したのだろう。そう思うと何とも虚しい気持ちでいっぱいになった。

そして次はその人の自己紹介の番になった。その人は立ち上がり軽く頭を下げると、
CM『シム・チャンミン…14歳。よろしくお願いします。』
ただそれだけ…愛想のない顔で言うと、すぐに座り込んだ。

ここでも完全に感じの悪い人。でもなんだか妙にその彼が気になっていた。

そして次の日から私達研修生のレッスンが始まった。
最初はみんなについていくのが必至そうだった、その感じの悪い、シム・チャンミンはみるみるうちに誰よりも歌もダンスも上達していった。

これがあの人の実力？すごいと思う私と絶対に認めたくないという私が混在する。

そんな時、休憩時間に私に近寄ってきたソヒョンが
ｿﾋｮﾝ『ねぇ～、リエ…チャンミンオッパ、1か月もしないうちに一番上手になったと思わない？やっぱり事務所の人って見る目あるんだねっ…』
そう話しかけてきた。
ソ・ジュヒョン、愛称ソヒョン。そう初日に私の横で自己紹介をしたあの子である。2人とも同い年という事で初日からすぐに仲よくなっていた。

リエ『そうかな？ユノオッパに比べたらダンスはまだまだだし、ジェジュンオッパから比べたら歌だって高音のところとかも苦しそうだし、大したことないと思うけど…』
ｿﾋｮﾝ『あははっ(^_^;) リエったら比べるところがすごすぎるよ。それじゃぁ～チャンミンオッパがかわいそうだよ。』

本当は私もそう思っているんだけど、なんだかあの澄ました表情がどうしても気に入らなかった。