ほしいモノと行き先を。【七瀬遙】 ページ1
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「ハルちゃんの力が必要なんだよ!」
「どうして俺が」
「とにかく行くよ!」
「おい!」
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机に並べられたトロフィー、メダル、賞状。
懐かしいなぁ。
どさっとベッドに倒れ込み目を瞑る。
そろそろ、葉月が学校に来いと催促に来る時間だ。
めんどくさい。
ため息をつき、時計に目を移すとタイミングよくインターホンが鳴った。
お母さんもお父さんも仕事で家にいないため、私が出なければいけない。
「だから学校には行かないって……誰!?」
葉月だと思って扉を開けると、そこには見知らぬ人がいた。
ネクタイは緑色、3年生だ。
「誰ですか!今家には私しかいません!帰っ……」
「その服は!」
「うぇっ!?」
3年生は腕を掴むと、じっと私の服を見つめた。
「な、んです」
「オークチンホソイソンくんTシャツ……!」
「え!!知ってるんですか!?」
オークチンホソイソンくんを知ってる人に悪い人はいないと家に上げ、「飛び出せ深海生物」をプレイ。
30分くらい経った頃に正体を確かめると、名前は七瀬先輩。
渚の差し金でやってきた水泳部の副部長らしい。
「よく来ましたね」
「渚に無理やり連れてこられたんだ」
「想像つきます……学校に来いって毎日来るんです」
「逆に訊くが、なんで来ないんだ?」
普通なら話さないけど、七瀬先輩ならいいか、と思った。
「私水泳やってたんですけどね、親が勝手にクラブを辞めさせたんです……その反発というか」
簡潔に言えば、私のわがままだ。
でも本当にむしゃくしゃして、イライラして、たくさん泣いたのに。
“そんなもの勉強の邪魔よ”
あの日、私はお母さんを殴ってしまっていた。
「泳ぎたければ泳げばいい」
「確かに海でもプールでも行けば泳げます。……でも」
私はただ泳ぎたいんじゃない。
「仲間と泳ぎたかったんです」
昔からずっと同じ仲間と。
世界に行きたかった。
「……なら、水泳部に来い」
「え?」
「仲間と泳ぎたいなら、水泳部に来い」
そういうことじゃなくて、とか考えながらも、
「……気が向いたら」
少し、前を見つめた。
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リンリン - はぁい、了解しましたぁ(^○^) (2014年9月14日 10時) (レス) id: 5360dcc8cb (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - ハルちゃんあざっす!やっぱりハルちゃん好きですわ〜!続編のほうの更新頑張ってください! (2014年9月14日 10時) (レス) id: dcf4c8a739 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - わせ太さん» 飲み切る…だと……!? つ、強い…Σ(゚Д゚) ……いや、私もまこちゃんのためならそのくらいイケるな…(真顔)← (2014年9月14日 0時) (レス) id: be52c26f88 (このIDを非表示/違反報告)
わせ太(プロフ) - リンリンさん» 申し訳ありません!part11にて、10個のみを募集します。今日の午前11時からですのでご安心を!part11で11時以降もう一度お願いします (2014年9月14日 0時) (携帯から) (レス) id: c18b3d2cf4 (このIDを非表示/違反報告)
わせ太(プロフ) - 射命丸さん» いえいえ!喜んでいただけてよかったです(*´∀`) ありがとうございます!! (2014年9月14日 0時) (携帯から) (レス) id: c18b3d2cf4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わせ太 | 作成日時:2014年9月6日 22時