検索窓
今日:11 hit、昨日:13 hit、合計:561,313 hit

36 ページ36

.






起きた時。



俺は、ふかふかした所で寝ていた。






「っ、」





慌てて飛び起きた。


ベッド。周りを見渡して気が付いた。




ここは、静かな保健室だった。





嗚呼、そうだ。俺。バレたんだっけ。Aに。








そこで、違和感に気がついた。





「……A…………」





俺の手を握って眠っていたAが居たのだ。

手を握られていたことに今気がついた俺は結構バカなのかもしれない。



…ってか、なんで俺ここにいんの。




確か、Aに手を握られて。そっから記憶ぷっつん。

…もしかして運んでくれたとかじゃねえだろうな。
だとしたら俺がダサすぎて笑うから。やめて欲しい。





.







.









Aは、優しいヤツだったのだ。




正直言えば俺は友達が女誑しだったとかいう衝撃的すぎる事実を知ってしまったらそいつを嫌ってしまう気がする。自分で嫌いになったとか聞いちゃったくせにな。


それでもAは。俺を許してくれたのだ。


さっき女に触れた俺の汚い手を、こうやって暖かい手で握ってくれているのだ。






嫌いにならないよ、と言ってくれたAに、

何故か友情的ではない感情がもやっと浮かんだのは事実である。






元々友達以上の感情を持っていたのは事実だ。



俺以外のヤツを見てたらどうにもイライラしてしまう。でもそこに「好き」はない。

おかしいだろう。ただの嫉妬だというのに。


好きではないのだ。



でも、隣に居てくれなきゃ俺が俺ではなくなってしまう。






不安定な気持ちをどこにぶつけようと迷った結果。






俺は女に逃げた。



同級生。先輩。後輩。教師。全てに手を出した。






でも、ソレは消えなかったのだ。



…最終的にAに当たってさぁ。マジでクソゴミだよなぁ。









泣きたくなってくる。









.









.









Aが握ってくれている繋がれたら手が、どうしようもなく暖かいのだ。

37→←35



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (711 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2230人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

あひる(プロフ) - うぎゃあ…!最後の方は胸がキュンキュンしっぱなしでした (2019年7月16日 19時) (レス) id: 38339f5ea3 (このIDを非表示/違反報告)
いつき(プロフ) - ミロさん» ミミミミミミロさんじゃないですか…!!密かに大ファンをやらせて頂いてます、コメントしてくださり有難うございます…!!これからも頑張ります! (2019年7月15日 17時) (レス) id: 317f2047c2 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - いつき様 完結おめでとうございます(o^^o)影ながら読ませていただきましたが、すごくすごーく面白かったです(//∇//)ハラハラドキドキで最高でした!!これからも応援してますっ!(*^ω^*)素敵なお話をありがとうございました!! (2019年7月15日 12時) (レス) id: e16d743026 (このIDを非表示/違反報告)
いつき(プロフ) - ふぃさん» ありがとうふぃちゃんんん!!えへへ、いつも見てくれてありがとね。愛してるわよん!! (2019年7月13日 14時) (レス) id: 317f2047c2 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃ(プロフ) - うわんおめでとういつちゃん!!!! (2019年7月13日 12時) (レス) id: 2a412b3300 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:いつき x他2人 | 作成日時:2019年6月24日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。