【WT】警察官【sharkn】

12．防犯 ページ12

「Aちゃん、スマートフォン、GPS付きにしない？」

「GPS付きですか？」

「うん。俺がAちゃんを守るけどさ、何処にいるかわからないと守れない時もあるかもしれないし…。」

「…わかりました、両親に相談してみます。」

そんなわけでお母さんとお父さんに相談したらあっさりとOKを貰った。私が言う前から二人ともGPS付きにすべきかどうか相談してたみたい。

学校終わりにGPS付きのスマートフォンに機種変して、シャークんさんにそのことを報告しにいった。

「そっかそっか、確かスマートフォン同士でGPS確認できるよね。ちょっとAちゃんの借りるね？」

シャークんさんは暫くスマートフォンを操作して、設定が終わると私に返す。

「はい。これで俺はAちゃんの場所がわかるし、Aちゃんは俺の場所がわかるよ。」

「シャークんさんの場所もわかるように、設定してくれたんですか？」

「うん。まあ、俺、基本ここから動かないけど。」

…これを見れば今シャークんさんがどこにいるかわかるんだ…。

「後さ、防犯ブザーも新しいの買いに行かない？」

「え？何でですか？これ、まだ使えますよね？」

私はずっとシャークんさんから貰った鮫のイラスト付き防犯ブザーを、鞄につけている。

「だってそれ、女の子がつけるにはあんまり可愛くないデザインだからさ。もっといいの買ってあげるよ？」

…確かに、女の子らしいデザインではないかもしれないけど…。

「…私はこれでいいですよ。」

「え？でも…。」

「これがいいんです。シャークんさんがくれたから。」

笑顔でそう言うと、シャークんさんは照れたように頬をかく。

「Aちゃん、中々恥ずかしいこと言うね…。わかった、じゃあそのままでいいよ。…それと、最後にもう一つ。」

スマートフォン、防犯ブザーときて…最後はなんだろう？そう思っていると、差し出されるシャークんさんの手。

「今度の日曜日、俺とデートしませんか？」

「え？こ、交番は…。」

「新しく後輩が来るからその子達に任せる。…で、どう？」

デート、って…そんなの…。

「勿論行きます！」

私が断るわけないのに。

「良かった〜。かっこつけて誘っちゃったから、断られたらどうしようかと思ったよ。」

「断るわけないじゃないですか。シャークんさんからのお誘いなのに。」

「じゃあ日曜日ね？10時にここ待ち合わせで。」

「はい。楽しみにしてます！」

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