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…どうなんだろう。
俺は、薮のこと…どう思ってたんだろう…。
｢…今まで、俺は薮の何を見てきたんだろう…。｣
｢どういうこと？｣
｢ずっと…いろんな人から好意を向けられて、それが嫌だと思ったことはない。でも、皆俺と付き合いたいとは言ってくれなかった。…ううん、言ってくれる人もいたけど、誰も告白はしてくれなかった。だから、薮も�睫擇發修鵑粉兇犬覆鵑世蹐Δ辰董�そう、思ってたのに…。｣
わからない。
俺は、誰かと付き合ったことも誰かを好きになったこともないから…。
恋に関しては、何もわからないし知らない。
｢…伊野尾は、誰かと付き合うのが怖い？｣
｢…え？｣
｢雄也とか俺と、付き合うのが怖いの？｣
付き合うのが怖い？
…そうなのかもしれない。
｢俺は伊野尾のこと好きだよ。でも、もし伊野尾が誰かと付き合うことを怖いと思ってるなら…俺がそんなことないって、教えてあげる。｣
薮は俺に近づいてくると、片手で俺の顔を固定した。
｢薮…？｣
｢…体育祭、もし俺達が勝ったら…伊野尾は先に俺のお願い事きいてもらうから。…だから…絶対勝つから…。｣
薮がその先も言葉を紡ごうとしてたのはわかった。
でも、その前にチャイムが鳴った。
｢…いいや。続きはまた今度にする。伊野尾も早く戻れよ。｣
心のモヤモヤはまだ残るけど、薮のおかげか少しだけ心が軽くなった気がした。
｢薮…何を言いかけたのかな。｣
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作者名：さくらもち
| 作成日時：2017年8月14日 1時
