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ご飯の味がわからない。
ずっと頭の中がこんがらがってて、食べ物を食べても味がわからない。
「…見つけた。」
「へっ?」
誰も来ないだろうと校庭の隅のベンチに座ってたのに…。
「薮…。」
なんで来るんだよ…。
「何浮かない顔してんの?」
「関係ないだろ…。ていうか、教室で食べてたんじゃないの?」
「伊野尾がいなかったから。」
「…は?大ちゃんからきかなかったの?」
「きいたよ。きいたうえで、伊野尾を探してたの。」
…なんか、恥ずかしい。
「…そう。」
「いつもの調子はどうしたんだよ。」
「…だから、薮には関係ない。」
言えるわけねーだろ…。
「…何かあったの?」
本当のこと言えたらどれだけラクか…。
「言いたくないなら無理に言えとは言わないけど…。」
「薮はさ、俺のこと本気なの?」
不意に口をついて出た言葉。
「…本気?」
「本気で俺と付き合いたいって思ってるの?」
ベンチに座ってる俺の前に立っている薮と目を合わせる。
「俺…俺は、薮のことも誤解してたかもしれない。だから教えて。薮が本気なのかどうか。」
薮の返答によっては、俺は…。
「…本気じゃないと思ってたのかよ?」
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作者名:さくらもち | 作成日時:2017年8月14日 1時