sixteen ページ16
「あ…。」
「…どうも。」
先週と同じように少し早めに来たらスマイルさんとシャークんさんが居た。先週の話を聞いた後だと気まずいな…。
「今日は、早いんですね…？」
「…Aさんが、先週早く来てきりやんと話してたみたいなんで…俺達も早く来たら何か話が聞けるかと思いまして。残念ながら今日はテントの外にいないので、何の収穫も得られなかったんですけどね。」
「俺はスマイルの付き添いで…一人だと暴走しそうだし。」
「俺はいつも冷静だけど。」
不満げなスマイルさんにシャークんさんは“そういうとこだよ…”と呟く。それきり沈黙が訪れる。今日に限って早く来たのは失敗だったな…。
「…先週はすみませんでした。」
「え？」
「…結局、あの後きんときとBroooockに滅茶苦茶怒られました。人の気持ちを考えられないのかって…。俺は人の気持ちを組むのに長けてる方だと思ってました。それなのに、Aさんが傷ついてることに気づけなかった。いくら事実とはいえあの場で口に出すべきではなかった。…すみませんでした。」
「…い、いえ…。本当に、気にしてないので…。」
スマイルさんに頭を下げられ困惑してしまう。先週と態度変わり過ぎじゃないか…？きんときさんとBroooockさん、相当怒ったってこと…？
「きんとき、ああ見えて怒ると滅茶苦茶怖いんで。」
困惑する私にシャークんさんがそう教えてくれた。
「そ、そうなんですね…。」
意外だ…。すごく優しそうなのに…。
「おや？早いご到着ですね。」
そんな会話をしてるとテントからきりやんさんが出てきた。
「こんにちは、きりやんさん。」
「こんにちは。いやぁ、今日で公演も4回目。終わりに近づいてると思うと少し寂しいですね。」
寂しい…か…。不思議とそういう感情はわかなかった。だって、サーカスって割といつでも見れるんじゃないだろうか。きりやんさんとNakamuさんがこの街に滞在するなら、の話だけど。
「…あまり共感は得られなかったみたいですね。」
「すみません…。私、サーカスって初めてなので…こんな風に終わるもなのかって…。」
「ああ…ウチは特殊ですからね。けれど、Aさんが…皆さんが望むなら5人だけのサーカスを続けますよ。」
それもそれでどうなんだろう…。いくらなんでも特別扱いが過ぎないか…？きりやんさん曰く、私達を選んだのは偶然、なのに。…それとも、本当は偶然じゃないのかな。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 282人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さくらもち＠スランプ(プロフ) - さくらさん» ありがとうございます！ハッピーエンド驚異の不人気だったので気に入っていただけたようで何よりです！今後とも頑張ります！ (2022年11月26日 22時) (
レス) id: 72f95966a0 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - 私は個人的にはhappy endが好きです！全部好きですけど，，ね，やっぱりきんさんしか勝たん！さくらもち先生の小説はどれを読んでも面白いです！これからも楽しみにしてます！ (2022年11月26日 18時) (レス) @page29 id: db87cb1f04 (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち(プロフ) - 萌木さん» めっちゃ褒めていただきありがとうございます…！この作品を書き始めたときからendは何種類か用意しようと思っていたのでそう言っていただけて嬉しいです！こちらこそ読んでいただきありがとうございました！ (2022年8月23日 23時) (レス) @page24 id: 90940eb018 (このIDを非表示/違反報告)
萌木 - 一言で言って凄い好き。endのパターンが何個かあるの好き。個人的にはMerry BAD ENDが好き。今までを捨てて、新しい道へ歩んでいく感じが凄い好きです。こんな作品を書いてくださって本当にありがとうございました。 (2022年8月23日 18時) (レス) @page29 id: 7b477ee6df (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち(プロフ) - すみれいんさん» 喜んでいただけたようで何よりです〜！こちらこそ読んでいただきありがとうございます！ (2022年8月22日 7時) (レス) id: 90940eb018 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さくらもち
| 作成日時：2022年7月21日 2時
