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いつものように、龍我くんがサラッとタクシーをつかまえてくれる。
ドアが閉まる前に、龍我くんが慌てて一枚の紙切れを渡してきた。
「あの、これ、俺のLINE。」
言葉を返す暇もなく、すぐにドアが閉まる。
ちょっと汚い文字が龍我くんらしい。
運転手に行き先を伝え、一旦その紙をかばんにしまうと、またスマホが鳴った。
「もしもし、雄登？」
「………遅い」
「ごめん」
「今から来て」
それだけ言うと、電話は勝手に切れた。
タクシーの行き先を変えてもらって、ボーッと外を眺める。
しとしと雨が降りだして、龍我くんが濡れていないかな、と心配になった。
でも、彼のことだから、きっと上手く女の人を口説いて雨宿りさせてもらってるんだろう。
オートロックを２つ抜けて、彼の部屋へ向かう。
部屋に入るなり、雄登に抱き締められる。
「A、会いたかった」
「うん」
彼の胸元に顔を埋めると、酒と女の匂いがした。
「また接待？」
「うん。今、大事な時期だから」
彼は決まってそう言う。
「ここ最近まともに会えてなかったでしょ。
今日せっかく会えると思ったのに、全然電話でてくれなくて心配した。」
「営業終わったあと、店長と話してたから。ごめん」
「そっか。
ねえ、明日俺休みだから、お昼ドライブでも行こ？」
「うん」
雄登がグラスにワインを注ぐ。
「乾杯」
小さく呟く。
高層階からの綺麗な夜景に、広い部屋。そこに、若くして成功した綺麗な顔立ちの彼と、擦れた冴えないわたし。
時々、本当に彼のとなりにいてもいいのかと疑問に思う。
彼は本当にわたしを愛しているのか、それなりの女なら誰でもいいんじゃないかって。
だから、仕事終わりの龍我くんと過ごすあの時間が、気楽で好きなのかもしれない。
「俺といるときに他の男のこと考えないでよ」
「そんなんじゃない」
雄登が少し乱暴に唇を奪って、わたしをソファーに押し倒した。
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きき(プロフ) - とっても続きが楽しみです。 (2018年7月24日 17時) (
レス) id: 9675e7c630 (このIDを非表示/違反報告)
はら - オリジナルフラグをちゃんと外して下さい違反行為です。ルールをちゃんと理解の上作品を作って下さい (2018年6月18日 7時) (レス) id: 1efba5a087 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆ | 作成日時：2018年6月18日 7時
