ヤバイ方のローズハートくん【ツイステ】

▼２４僕の双子は憎めない ページ27

・NOギャグ




幼い頃から僕の片割れは“自由”だった。


『リドル行かねーの？そんなに頭使ってたらいつか爆発するんだよ？』

「そんなこと聞いたこともないよA」

『もう１０歳だぞオレたち…勉強なんかしないで遊ぼう
そんなくだらないことやってても意味ないって』



いつも彼はこう言っていた
それを聞くたびに僕は頑張ってきた全てを否定される気がしてしまう

片割れはいつだって優秀な天才肌で
運動も魔法も何気なくこなしている
努力も見られないのにできているという才能に

僕は劣等感を感じていた。



「君はかわいそうだね。お母様に見放されて勉強の施しもしてもらえず
愛情ももらえていないだろう？反抗していて悲しくならないのかい」



違う、かわいそうなのはきっと僕だけ
お前がいつも人に囲まれていて
笑顔で過ごしているのを知っている

でもこうでもしないと僕が＿＿＿＿＿


君を＿＿＿＿＿





『そうだよオレかわいそうなの。だから一緒に遊んでよリドル』

「……！」


予想外の返しに僕は戸惑った
彼は不敵な笑みを浮かべて僕の体を引っ張り出す

眩しい光が視界に広がる＿＿＿＿＿












＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿












『リドル＿＿＿！！！』

「…？…な…？」

『おー！！！リドル生きてた！！トレイくん！！！』



珍しく心配そうに覗く片割れの表情は
僕と目が合うと嬉しそうにトレイを呼んだ

ああ…そうか僕はオーバーブロットをしたのか
辺りは酷い有様だ



『はぁ〜〜…お前なにスタンド操ってんだよ…コノヤロウ…』

「は？何言って…？」

『くそ疲れた〜…………』




雪崩れこむように倒れた片割れ
ひどく安堵した声音に若干の戸惑いをする

恐らく僕の暴走を止めていたんだろう。
ボロボロになってひどく痛々しい



「かわいそうなのくらいにボロボロだな……」

『…………』

「？」

『“そうだよオレかわいそうなの”』

「！」




土に汚れた頰が上がる
不敵で無邪気な笑みをこぼした




『だからこれからも一緒に遊べよリドル』

「………
君は本当に憎めない奴だなA」




きっと嫌いにはなれない存在なんだろう。
昔から憎めない奴だ。




『オレの大勝利だったぜ』






＊



シリアスというかリドルくんの心情です
恐らくAとリドルも深いところで絆があると思ったので
彼らの誕生日の日にちの話数だし勝手に書きました。

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