体調不良の雪男 (ページ37)

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💚：泥酔ページ37

ALL 目黒 side

阿部ちゃん遅いなぁ…

今日阿部ちゃんはお仕事の打ち上げがあるって言って

飲みに行ってる。

今日中には帰るって言ってたのに…

さすがに心配になった俺は阿部ちゃんにLINEを送った。

目『大丈夫？帰りが遅いから心配だよ』

阿『ごめん、ちょっと飲みすぎちゃって』

以外にも返信はすぐに来た。

阿『もうすぐ着くよ』

『ちょっと』ってどのくらいだろう、

『もうすぐ』ってどのくらい？

さらに不安が増えてしまったけど

とりあえず返信が来たから良かった。

なんてことを考えているうちに玄関の扉の鍵が開く音がした。

『もうすぐ』が思ったより短かったから安心した。

…なんて思えたのも束の間だった。

俺は玄関に立つ阿部ちゃんの姿に目を疑った。

『ちょっと』って、全然ちょっとじゃないじゃん…

顔色は最悪、立っていることすらやっとな状況で。

阿｢めめ…ごめっ、…｣

俺の様子を察したのか謝ってくる阿部ちゃん。

色々聞きたい気持ちはあったけどまずは休ませなきゃと思って。

目｢阿部ちゃん、とりあえず部屋行こう｣

肩に腕を回して体を支え、リビングへ向かおうとした時、

阿｢うぅ…おぇ゛っ…ｹﾞﾎｹﾞﾎｯ…｣ﾋﾞﾁｬﾋﾞｬｯ

限界が来たのかそのまま吐いちゃった阿部ちゃん。

立ったまま、手で押さえることすら出来なくて。

床には水っぽい嘔吐物が飛び散っていた。

阿｢ゔぇっ！…ｹﾞﾎｯ、ｺﾞﾎｯ…｣

阿部ちゃんが嘔吐く度に大きくなる水溜まり。

目｢びっくりしたね。まだ気持ち悪い？｣ｻｽｻｽ

フラフラな阿部ちゃんを支えながら背中をさする。

阿｢も、だいじょぶ…ごめっ、｣

目｢ん、部屋行こっか｣

リビングのソファに阿部ちゃんを座らせる。

吐いちゃった物がちょっとだけ服に付いちゃってたから

ティッシュで拭いてあげて。

目｢玄関片してくるからちょっと待っててね｣

念の為袋とタオルを渡して俺は部屋を出た。

きっと阿部ちゃんのことだから

目上の人とかにお酒勧められて断れなかったんだろうな。

床を拭きながらそんなことを考えた。