【小説版】政府未実装しか居ない本丸【刀剣乱舞募集企画】 (ページ3)

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第3話【焔丸】ページ3

桜が舞い、藍色の髪にふわりとのった
ここはどこだろうか、あいつのところではない…ならば、顕著させられた(呼ばれた)ってことだろうか

「俺はほむら、ま、る…」

桜1色だった視界が開けて見えたのは蹲る〝新しい主〟
…なんで蹲ってるんだろう
3時間20だからいち兄とかうぐさんあたりかと思ったのにという悲痛な声が聞こえるが、なにがなんだかさっぱりだ

そんなところに勢いよく扉を開ける音が響き思わず飛び退いた

現れたのは白い八巻のポニーテールのいかにも侍な子と軍帽を被った藤色の子
「…また未実装だったのか…」
侍の子は審神者をみて、俺を見て、もう一度審神者をみてため息をついた
「いやー4連続って…この本丸どうなってるんですか！」
ため息をつく彼に藤色の子が明るく話しかける

いや、俺なんにもわかってない…
「…あの…」
「あぁ、すまない。俺は岳丸、初期刀をやっている。それでこちらが主、それからこんのすけと…」
「はーい！帆凪藤四郎です！向こうには伊賀國近くんもいますよ！」
「…うん、俺は焔丸。よろしくね」

ところで、この状況は…ときくと岳丸はううむと言葉を詰まらせた
「ここにいる俺たちは、どうやら実装されていない…つまりは未実装の刀なようなのだ」

みじっそう、つまり…？

「…本当は俺たち…ここに来ない、ってこと…？」
「そういうことになるな」
審神者のこの格好にも納得がいった。
とうの主はまた報告書かとしくしく泣いている

「あっ隣の鍛刀が終わりそうですよ！この時間はきっと短刀…」

帆凪の笑顔がなんだか怖いのだけど…
俺はここでやっていけるのだろうか…

そんなことを考えているうちに鍛刀は終わりを迎えたようだ
主がずるずると蛞蝓のように顕著させにいく

…いや、主に蛞蝓は失礼かもしれない

主が刀に触れると、ぶわり、と桜が舞った