三国のエリート達は奇病持ちの魔法使いでした。 (ページ12)

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本編：五話ページ12

シャークん視点

ブル「？」

書類を暗記するために喋らずじっと見ていたブルークが
いきなり顔をあげた。
びっくりした…

シャ「えなに？どしたの」

今、ワイテ軍の情報が盗まれたため
取り返すついでにこの軍の書類も暗記しちゃおう！
ということで敵の城の『情報塔』に忍び込んでいる。

さっき『敵が侵入した』とかいう放送が流れてた。
一分でもここからでるのが遅かったら敵でもにばれるかもしれない。
そんな状況なのにブルークは今もキョロキョロと周りを見ては
首をかしげている。

ブル「なんか揺れなかった～？」
シャ「え？あもしかしてここにいるのばれた？www」
ブル「あww(察し)」

二人でのんきに笑っていると
きり「おーいちゃんとやれー」とインカムからきりやんの声がする。

その直後。

立てないほどの地震…？みたいなのがきた。
びっくりした…(デジャヴ)

ブル「うわぁ！？」
シャ「おわ！」

俺もブルークも床に倒れこむ。
俺は幸いにも壁が近くにあったからよっかかって座るが
ブルークは大きく体制を崩し、書類が整理されている棚に
頭でもぶつけたのかうずくまっている。

地震はなくなったけど
追い打ちをかけるように、塔がピシッと嫌な音をたてる。

ブル「うぅぅ…」
シャ「大丈夫？ブルーク。あとなんか嫌な音が…」

その言葉を遮るように塔が傾きだした。

ブル「ええ？え？！」
困惑するブルークが滑り落ちる。

え
ちょっと待って
こっち来てね？

えちょ

待て待て待って！

シャ「うっ」
ブル「え… あ」