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JN「……見ているのはチソン？それともAちゃん？」
「……は？」
Aさんが買ってきてくれたマカロンを食べているとジェノが突然そんな事を聞いてきた。
「……みんなの事を見ていたよ。チョンロのマカロン美味しそうだなとか、ヘチャナのは何かなとか。」
JN「チソナの事も？」
「勿論。聞いた？ラズベリーだって。可愛い。いいよもうそれラズベリーで。だってピンクだし。チソナがラズベリーって言うからラズベリーでいいよ。」
JN「可愛いね。ウリチソナは。で、その向かい側に居るAちゃんの事は何て思いながら見てたの？」
「………何も思ってないよ」
JN「へぇ(笑)見てたんだ。」
「………見てない」
JN「そっかそっか(笑)」
ジェノは鋭い。1番おっとりしていたり、鈍感な所も多いと思われがちだが、こいつはよく周りを見ている。それに人の表情も。人の変化にすぐ気づく。
だから長年一緒に居るとこういう時、すぐに気がつくのだろう。
「………俺お前のそういう所嫌い」
JN「それ言うともう"見た"って認めるも同然だけど」
……俺の馬鹿。
JN「気になるの？」
「何が…？」
JN「Aちゃん。」
「……そういうんじゃ無いんだよ。多分同い年の女の子に会う機会があんまり無いから、珍しくみえるんだよ。」
JN「……音楽番組とかでよく会わない？同い年の子」
「……お前そういう時は天然だよな。そうじゃない。こういう少人数で。しかもプライベートで。だからなんか不思議というか…ほら、学校にあんまり行かなかったじゃん。だからクラスの子に接するのってこんな感じなのかなって。」
JN「あ〜なるほどね。まぁ確かにそうかもね。同じ世界の子じゃなくて、一般の子だもんね。」
"同じ世界"
そう聞いた時にズキンとさっきとはまた別の胸の痛みに襲われた。
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作者名：アリン | 作成日時：2020年5月23日 19時
