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第116話 包み紙の柄 ページ23

❁⃘*.゚



「大丈夫か!三太郎!カナメ!!」



……伊之助くんの声。
ゆっくり、目を開く。


「しっかりしろ!鬼の肉でばいんばいんして助かったぜ!逆にな!」

『何、肉って……てかこれどういう状況……?』

「お前戻ったのか!一瞬誰かと思ったぜ!」

彼の言葉に、フリーズする。
鬼の血鬼術にかかってから、今までの記憶が無い。

『どゆこと?全く意味が……って、炭治郎!?怪我してんの!?大丈夫!?』

「だ、大丈夫だ……二人は……」

「元気いっぱいだ!風邪もひいてねぇ!!」

『あ、俺も大丈夫だよ!熱も出てないよ!!』

どういう受け答えだろうな、これ。
それから、ふと地面に視線がいった。
地面に転がっていたのは、キャラメルの箱。

その箱から、何粒かが溢れ出ている。
キャラメルの粒の包みは、真っ白な紙の包みではなく、花の柄が彩っていて。


『(……ッ菖蒲の花…)』


あの人が見せたがってたのは、これか。
ちゃんと話、聞けば良かったのに。


「あや、め……?」

『!大丈夫。全然平気、辛くない』

「……戻ってきてくれて、良かった……」


いつの間にか伊之助くんがいない。
キョロキョロしていれば、横転した列車の下敷きになっている車掌さんを助けていた。炭治郎の指示だろうか。


『戻るって、夢から?俺全く記憶が……』

「琥珀色………の、瞳だった……。……匂いも、菖蒲じゃない………誰か」

『…………あ、』



夢を見てる間に、あやめが俺の身体を使ったのか。
入れ替わる時間の簡易版。エネルギーの消費が激しく、時間制限のあるそれだ。


『ごめん、心配かけて。俺は大丈夫。どこにもいかないから。』


そう言えば、安心したように彼は笑う。
……って、炭治郎だいぶやばい状況なのでは!?


「全集中の常中ができるようだな!感心感心!」

「煉獄さん……」

『れ、煉獄さんヘルプっ!!炭治郎が、炭治郎が死んじゃう!!』

「常中は柱への第一歩だからな!柱までは一万歩あるかもしれないがな!」

「頑張ります……」

『(無視された)』


それから、呼吸での止血を彼に指示する。
呼吸最強説。そして俺はそれを見守っていた。

彼の指示で止血を終えた様子。


「呼吸を極めれば様々なことができるようになる。何でもできるわけではないが……昨日の自分より確実に強い自分になれる。」

「……、はい」

「皆無事だ!怪我人は大勢だが命に別状はない、君はもう無理せず……」





彼の言葉を遮るように、轟音が響いた。

第117話 条件反射→←第115話 琥珀の瞳



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リナ(プロフ) - モノクロさん» コメントありがとうございます!!泣いていただけたら本望です!()ギャグ混じえつつ急にシリアスぶっ込みますので温度差にお気をつけください!そして夜に寝ましょう!不規則生活!!() (2019年10月28日 10時) (レス) id: bdf7177f23 (このIDを非表示/違反報告)
モノクロ - こんなん…泣く、泣いてしまう(号泣)菖蒲くんもあやめくんも大好きですなんなら全員好きですけどねッ!!今後の展開が楽しみで昼しか寝れないなぁ!← (2019年10月28日 1時) (レス) id: 6f839a2af7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リナ | 作者ホームページ:http://uranai  
作成日時:2019年10月16日 17時

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