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藍side
小鈴ちゃんが口を開く
崎「…私が小4の時、お母さんが癌で他界したの。」
私は息を飲む。
崎「それまでは、お父さんも優しかったし、普通だった。
お父さんは研究者で、お母さんは専業主婦。
仲のいい家族だった。
でも、お母さんが他界して、お父さんは変わった。
お母さんが息を引き取った時、私もお父さんも、病室にいた。
私はただ、ひたすら泣いていた。
お父さんは、表情を失っていて、しばらくしてから病室を出たの。
病院の廊下から、お父さんの物凄い怒鳴り声が聞こえたの、今でもすごく覚えてる。
お父さんは、それまで怒鳴ったことなんてなかったから。
お母さんのお葬式は、行われなかった。」
え?!
崎「お母さんの遺体は、今お父さんの研究室にあるの。」
は?!
崎「お父さんは裁判を何度もして、お母さんの遺体を手元に置くようにしたみたい。」
は、はぁ…
崎「で、なんでそんなことしたかって言うとね、
…お母さんを、生き返らせたかったんだって。」
え、人の手でそんなこと出来ちゃったりするの?
崎「お父さんが見つけた方法は、魔法使いに手を借りること。
魔法使いの魔力を全部魂の抜けた遺体に送れば、亡くなった人を生き返らせることが出来るって突き止めたの。」
え、どうやって調べたんだろ。
崎「でも、魔力が無くなったら、魔法使いは死んじゃうんだ。
だから私は、そんなの迷信だって、諦めてって言った。」
小鈴ちゃん、かなり魔法界のことを知ってらっしゃる…
崎「お父さんは聞く耳を持たなかった。
それに、私に向かって怒鳴るようになった。
私を部下として扱うようになった。
家に帰らなくなった。」
虐待だっ!
崎「お父さんは狂ったように研究を初めた。
部下も、本当に信用出来る人以外使わなかった。
本当に信用出来る人って、藍ちゃんが倒れた日にいた4人だよ。」
じゃ、あのボス格の人が小鈴ちゃんのお父さんか。
崎「お父さんはね、人間界にいる魔物を探して、飼い慣らした。
魔物を自分の言うことを絶対聞くように改良した。」
なんて危険なことを…
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りぃあ♪#(プロフ) - 未麗さん» わああありがとうございます!作品がまだ生きていることが嬉しいです…笑 (2022年6月20日 0時) (レス) id: f0d7ca6b29 (このIDを非表示/違反報告)
未麗 - 藍ちゃん可愛かったです。あ、あとあと作者様の想像力がすごかったです‼ (2022年3月27日 10時) (レス) @page21 id: 1aa17b468f (このIDを非表示/違反報告)
りぃあ♪# - 華菜原 舞衣さん» ありがとうございます!そうですりぃなさんです!誤字の指摘、ありがとうございます。読んでくださりありがとうございました! (2020年8月24日 16時) (レス) id: 77648adcbf (このIDを非表示/違反報告)
華菜原 舞衣 - すっごく、おもしろかったですっ!あの、かなり前のことなのですが、あなたの名前の一文字違いって、りぃなさんじゃないですか?まちがってたら、すみません。あと、パート2の、50話あたりの誤字です。気ずく→気づく、三ツ矢→三ツ谷、です。サイダーです、それじゃ (2020年8月21日 14時) (レス) id: daa172df0e (このIDを非表示/違反報告)
りぃあ♪# - 夜桜杏奈さん» ありがとう!じゃあ杏ちゃんって呼ぶね!今度杏ちゃんの作品にもお邪魔します(´˘`*)改めて、よろしくね! (2020年4月11日 21時) (レス) id: 77648adcbf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りぃあ♪# | 作成日時:2020年1月7日 20時