第９話 ページ9
「♪〜」
私は鼻歌混じりで掃除機をかける。2階も1階もこれで終わり。さて、困ったなぁ。掃除は終わってしまったし、次は何しようかな。
テレビ見るか。
語学勉強のためにテレビをつけると、ポケモンバトルの中継番組を見つけた。
このポケモンという動物。初めて見たときは驚いたなぁ。しかもすっごくたくさんの種類があるらしい。シロナはほとんどわかるって言っていたからすごいな。
それにバトルするって…。そういったことと縁がなかった世界で生きてきた私にはイマイチわからないな。シロナは楽しいって言っていたけれど。
ポケモンの名前や技がわからない私にとっては、ポケモンバトルの中継はつまらなかった。だから別の番組に替えようとしたとき、聞き覚えのある名前が聞こえて手が止まった。
すると画面には自信に満ちた面持ちのシロナが。
え、シロナ？
シロナは相手のポケモンをどんどん倒していく。その姿は王の風格を漂わせているように見えた。
カッコいー！
私は目を釘つけにして見ていた。そして全てのバトルが終わったのか、勝敗がつけられたようだ。シロナに歓声があがる。
そうしてその番組は終わった。
私も別の番組に替えたが、まだ高揚感は残ったままで、さらにシロナへの憧れや尊敬といった感情が高まった。
早く帰って来ないかな。
ーーーーー
夕方頃、玄関の扉が開く音がして私は駆け寄る。見ると今日一番に会いたいその人がいた。
「シロナ！おかぃり！」
私はシロナに抱きつく。ぎゅっとすると彼女も抱きしめ返してくれた。
「ただいま、A。いい子にしていたかしら」
私は満面の笑みで返事をする。けっこう子ども扱いをされている気がするけれど、シロナからなら本望かもしれない最近思う。
それから夕飯の仕上げにとりかかって、二人で食卓を囲んだ。
私はそこで今日のバトルについてさっそく話した。
「シロナ、かっこよかた！」
「あら、ありがとう。そんなにAに褒められてしまうなんてなんだか照れちゃう」
私の聞き取りにくい言葉をちゃんと理解し、時にはわからない言葉をかみ砕いて説明してくれる。おまけにあんなに格好いい一面もあって…。
私はますますシロナのことが好きになっていく。
でもふと思う。
私はシロナに何をあげられるだろうか、できるのだろうか。
いや、まずは自分のことをどうにかしなくちゃね！明日もがんばろ！
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遊星(プロフ) - 璃々さん» 分かりました。更新再開お待ちしてます。更新頑張って下さい。 (2022年8月21日 23時) (
レス) id: ae3c532d92 (このIDを非表示/違反報告)
璃々(プロフ) - 遊星さん» 楽しみにしていただいて嬉しいです。ありがとうございます。毎日更新はできないかもしれませんが、なるべくがんばりますね！ (2022年8月21日 14時) (レス) id: d7238d7d87 (このIDを非表示/違反報告)
遊星(プロフ) - 更新停止になってますが大丈夫ですか？素敵な話なのに更新停止は勿体無いです。早く続き読みたいです。 (2022年8月19日 22時) (レス) @page7 id: ae3c532d92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：璃々 | 作成日時：2022年8月13日 17時
