第２８話 ページ28
感謝…。
シロナにそう言われて、むしろ感謝しなければならないのは私のほうなのになって思う。でもそう言っても聞かないのがシロナだから、私はシロナが好きだって、嬉しいって言ってくれる笑顔で返すんだ。
「本当にありがとう、シロナ。絶対大切にする。それから…。
あの日、1年前、私を見つけて手を繋いでくれてありがとう。大好きだよ！」
「A…。私も大好きよ！」
シロナも笑顔で私を抱きしめてくれる。とても温かくてお母さんみたいなでもお姉さんでもあるような、温もり。シスコンかって言われたってかまわないくらい私はシロナが好きだ。甘えん坊って言われてもいい。シロナにぎゅってしてもらうのが好き。
その日の夜。
私は自室でもらった髪飾りを月で照らす。ガラスでできたグラシデアの花は月日を通しキラキラと輝いている。私は時々花を傾けながらその輝きを楽しみ、そして大事にそっと箱に戻す。
ベッドに入ると自然にふぅ、と息がもれる。今日はいろいろとお腹いっぱいだ。美味しいケーキにシロナの笑顔。贅沢な1日だったなぁ。
嫌だなぁ。こんなに幸せだとまたモヤモヤが大きくなっちゃう。せっかくリセットしたのに。いや、本当はリセットじゃなくて終わりにしたかったんだけど。
今度こそ終わりにしたい。もう1年経ってしまったけれどなるべく早めに。もしかしたらシロナは悲しむかもしれないけれど、でもこのままずっと一緒というわけではないだろうし。遅かれ早かれ生き物には終わりは来るものだしね。
さて、明日シロナは仕事だからね。早く寝よ。
ーーーーー
某所
「……目撃情報があったと？」
「ええ、だいぶ容姿は変わったそうですが本人で間違いないかと。現在調査中です」
「わかった。……そう簡単に逃げられると思うなよ、フィーネ」
男は不敵に笑った。
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遊星(プロフ) - 璃々さん» 分かりました。更新再開お待ちしてます。更新頑張って下さい。 (2022年8月21日 23時) (
レス) id: ae3c532d92 (このIDを非表示/違反報告)
璃々(プロフ) - 遊星さん» 楽しみにしていただいて嬉しいです。ありがとうございます。毎日更新はできないかもしれませんが、なるべくがんばりますね！ (2022年8月21日 14時) (レス) id: d7238d7d87 (このIDを非表示/違反報告)
遊星(プロフ) - 更新停止になってますが大丈夫ですか？素敵な話なのに更新停止は勿体無いです。早く続き読みたいです。 (2022年8月19日 22時) (レス) @page7 id: ae3c532d92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：璃々 | 作成日時：2022年8月13日 17時
