第２７話 ページ27
「本当にお家ご飯でいいの？」
「うん、家のほうがゆっくりしやすいし。その代わり美味しいケーキ買って！」
「んもうっ！Aのためならいつでも買ってあげちゃう！」
そう言ってシロナはぎゅってしてくれる。
今日は私とシロナが出会ってちょうど1年経った日、ということで一応記憶喪失となっている私の誕生日だそうだ。シロナが決めてくれていたらしい。
誕生日なんだからどこかレストランでディナーを、と言われたが私は自分でご飯を作ってでもシロナと二人、家でゆっくりしたいと言ったので、せめてケーキは豪華にしましょうということになった。
「シロナ、準備できたよ！」
いつも通り、シロナの運転ででかけた。
ーーーーー
夕飯はハンバーグにした。シロナも捏ねたり成形を手伝ってくれて１人で作ったものより美味しくて。何より調理の時間がいつもより楽しい。
ケーキは小さいものを何個かのほうが楽しいよね、と言ったはいいものの、結局シロナのお決まりの優柔不断によって5個くらい買うことに。
本当は全種類とか言っていたが、私が全力で止めたので半分の5個に抑えることができたのだ。お店の人に苦笑いされたなぁ。
私がお皿やケーキを準備している間に、シロナは紅茶を用意してくれた。
「じゃあ改めて…。A、誕生日おめでとう！貴女と出会ってまだ1年しか経っていないなんて思えないくらい、楽しい日々をありがとう。素敵な日々をAが過ごせますように」
「ふふ、ありがとう！シロナ！」
それから二人でケーキと紅茶、1年間の思出話を楽しんだ。
まだ1年しか経っていないのかってくらい濃密な年だった。最初は言葉もわからなかったし。大学受験よりハードな勉強だったな。今では片言でもなくなったし、字の読み書きもほとんどできるようになった。まぁポケモンのことはやっぱりわからないことだらけだけど。
お風呂にも入ってソファで寛いでいた時、シロナが綺麗にラッピングされた箱を渡してきた。
「A、これ受け取ってくれるかしら。誕生日プレゼント」
「え、いいの？」
「もちろんよ！ね、開けてみて」
言われるままにリボンをほどいて箱を開けた。中にはガラスで作られた赤い花の髪飾りが入っていた。
「綺麗…いいの？もらって…」
「もちろんよ。その花ね、グラシデアの花って言うのよ。感謝の意を込めて贈る花。だからこれは私からAへ日頃の感謝も込めてのプレゼント」
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遊星(プロフ) - 璃々さん» 分かりました。更新再開お待ちしてます。更新頑張って下さい。 (2022年8月21日 23時) (
レス) id: ae3c532d92 (このIDを非表示/違反報告)
璃々(プロフ) - 遊星さん» 楽しみにしていただいて嬉しいです。ありがとうございます。毎日更新はできないかもしれませんが、なるべくがんばりますね！ (2022年8月21日 14時) (レス) id: d7238d7d87 (このIDを非表示/違反報告)
遊星(プロフ) - 更新停止になってますが大丈夫ですか？素敵な話なのに更新停止は勿体無いです。早く続き読みたいです。 (2022年8月19日 22時) (レス) @page7 id: ae3c532d92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：璃々 | 作成日時：2022年8月13日 17時
