第２６話 ページ26
昔からひとに迷惑をかけるのがなんとなく嫌だった。
ひとからどう見られているのかすごく気にしてて、無駄に意地をはって無理したり、時には自分の意思を無理やりねじ曲げてまでひとに合わせたりした。だっていい子に見られたかったから。
友達はそんなに多くなかったけれど、みんなとっても気の合う子たちだった。付き合って長い恋人もいた。結婚の約束もしたっけ。家族ともいつも他愛ないやりとりをするほど仲がよかった。
幸せ、なはずだった。
ある時、ぷつん…って自分の中で何かが切れた音がした覚えがある。そして何もかもどうでもよくなって＿。
あーぁ、みんなに迷惑かけるなぁでもまぁいいかとか思いながら＿。
＿＿＿。
「ゲゲゲ！」
「え…あ、えと、どうかした？」
見るとミカルゲは少し心配そうな表情をしていた。いけない、ついつい物思いにふけってしまったようだ。
今日シロナはポケモンたちの調整をしているらしく出掛けている。このミカルゲも一員なのだが、私が初めてこの子に会ったとき"可愛い"と言ったら一緒によくお留守番してくれるようになった。
あの時シロナは一瞬驚いていたけれどなんでだろ。石の部分とかそこから出てくるぼわぼわのところとか表情とか可愛いのに。
そういえばポケモンって寿命とかあるのだろうか。生き物なんだからあるよね。みんなたくさんポケモン持ってるって言っていたけれど、お別れもその数だけあるってことだよね。それって…
「ケィケッ！」
「わっ！びっくりした…おどかさないでよ、ミカルゲ」
私が再び自分の世界に入ってしまったのでミカルゲが顔を大きくして驚かしてきた。感傷的な感情が薄れる、助かった。
玄関扉が開く音がした。
「ただいま。A、ミカルゲ、いい子にしてた？」
「おかえり、シロナ！うん、ちゃんとお留守番してたよ」
私はにっこり笑う。シロナも眩しい笑顔を向けてくれる。
私にとってそれは……。
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遊星(プロフ) - 璃々さん» 分かりました。更新再開お待ちしてます。更新頑張って下さい。 (2022年8月21日 23時) (
レス) id: ae3c532d92 (このIDを非表示/違反報告)
璃々(プロフ) - 遊星さん» 楽しみにしていただいて嬉しいです。ありがとうございます。毎日更新はできないかもしれませんが、なるべくがんばりますね！ (2022年8月21日 14時) (レス) id: d7238d7d87 (このIDを非表示/違反報告)
遊星(プロフ) - 更新停止になってますが大丈夫ですか？素敵な話なのに更新停止は勿体無いです。早く続き読みたいです。 (2022年8月19日 22時) (レス) @page7 id: ae3c532d92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：璃々 | 作成日時：2022年8月13日 17時
