第２２話 ページ22
「来ていたんだね」
うん、と私は頷いた。
「シロナさんとは一緒にいなくていいのかい」
「ぅたしがいると、しゃまになるから」
一緒にいられるものなら一緒にいるよ、と心のなかで文句を言う。少し不貞腐れてムシャムシャ食べているとお皿が空っぽになっていた。するとダイゴさんが言った。
「あっちにデザートもあるよ。行ってみる？」
「……ぃく」
ついていくとキラキラしたスイーツがたくさん並べられていた。どれも美味しそう…。とりあえず目についたケーキをお皿にとり食べてみる。美味しい♪
「美味しい？」
うん、と頷いた。
「それはよかった。そういえばAちゃん背伸びたね。前より大人っぽくなって。そのヘアアレンジはシロナさんに？」
「……ぇと、これ、はじぶんで、やたの」
右サイドのお団子に手を触れて言った。ちゃんと聞き取れなかったところあるんだけど、とりあえず背が伸びたねって言ったのはわかった。
「自分で？凄いな、Aちゃんは手先が器用なんだね」
「そ、そなのかな…わくんなぃ」
「ちょっと、うちのAを勝手に口説かないでもらえるかしら」
ダイゴさんのキラキラスマイルと、言われなれていない褒め言葉に戸惑っていると、頬を軽く膨らませたシロナがいた。
「口説いていませんよ、可愛いって言ってただけです」
「まったく…Aが可愛いのは当然のことよ。でも貴方が言うと危ないというか、勘違いさせるというか…」
「それってどういう意味でしょう……」
ダイゴさんは苦笑した。勘違い、確かに普通の女の子なら勘違いしちゃいそう。てか可愛いって言われてたの？
「…それよりも、いいの？向こうで貴方と話したい女の子がたくさん待っているんじゃないの？」
「あぁ…まぁ大半は、ほら、ね」
ダイゴさんは初めて表情を曇らせて遠い目をした。
シロナも声のトーンが落ちる。
「……面倒なのはわかるけれど、Aは巻き込まないでよね」
「わかっていますよ、それじゃ」
ダイゴさんは手を挙げてから向こうへ行った。
あっちのほうに行くのイヤそう。モテすぎるのも大変ってことかな。
「ケーキ美味しい？」
シロナがいつもの優しい声音で聞いてきた。
「ぅん、シロナもたぇる？」
チョコレートケーキをカットしあーんする。
「んー、美味し」
シロナが笑う。私も食べて口の中が甘くなる。
こんな甘い時間、ずっと続いてくれないかな。
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遊星(プロフ) - 璃々さん» 分かりました。更新再開お待ちしてます。更新頑張って下さい。 (2022年8月21日 23時) (
レス) id: ae3c532d92 (このIDを非表示/違反報告)
璃々(プロフ) - 遊星さん» 楽しみにしていただいて嬉しいです。ありがとうございます。毎日更新はできないかもしれませんが、なるべくがんばりますね！ (2022年8月21日 14時) (レス) id: d7238d7d87 (このIDを非表示/違反報告)
遊星(プロフ) - 更新停止になってますが大丈夫ですか？素敵な話なのに更新停止は勿体無いです。早く続き読みたいです。 (2022年8月19日 22時) (レス) @page7 id: ae3c532d92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：璃々 | 作成日時：2022年8月13日 17時
