第１話 ページ1
暗い、怖い、もう嫌だよ。
ごめんね、………。
そして少女は力尽きた。
ーーーーー
「あら？ねぇ、あなた大丈夫？
ちょっと…大変！」
ーーーーー
「ん……」
目が覚めて最初に見えたものは真っ白な天井だった。
次に感じたのは独特だけどきっと誰もが一度は嗅いだことのある臭い。
腕を動かそうとしたら違和感があり、見ると管が数本繋がれているのが見えたので点滴が打たれているのだと理解した。
病院にいる……？
まだ意識が回復したばかりで、うまく回らない頭を無理やり回転させる。私は確か…
と、その時ガラリと扉が開く音がした。
見ると長い金髪の綺麗な女の人が立っていた。
「※◎△＃▲◆☆▼※」
笑顔で何かを言ってこちらに近寄ってきた。何を言っているのだろうか。聞いたことのない言語だ。まぁそこまで言語に詳しくはないのだけれど。
「◆△☆※▲＃▼♭？」
私がよく分からないという顔をして、黙っていると女の人は困ったような表情をした。当然だろう。
どうしたものか、と考えていると再び扉が開く音がした。
見ると今度は医者とナースと、何？あのピンクい丸いの！動いてるから動物？
みんな近寄ってきてさっきの女の人と一緒に何か話している。
医者が私に何か話しかけてきたけれど、やっぱりわからない。
それからいろんな検査をされたけれど医者は頭を抱えている様子。さっきの病室に戻るとまだ女の人がいた。
私はベッドに戻るが、医者と女の人は何か話している。ピンクの動物が掛け布団を整えてくれる。検査中もこの子はずっと付いていてくれて、目が合う度にこちらを安心させてくれる優しい笑顔を向けてくれた。そういう役割なのだろうか。
少ししてまた女の人と二人きりになった。優しい声音で色々話しかけてくれるがやはりわからない。
するとにっこり笑って自分を指差しながら
「シ・ロ・ナ」
シロナ？もしかしてこの人の名前かな。
試しに手で指して言ってみる。
「しぃろ…な？」
発音がちゃんとわからないので曖昧なかんじになってしまったが、女の人はぱっと顔を輝かせてうん、うん、と頷いた。
この人はシロナというのか。ならば。
私は自分を指差して
「A」
そう言うとシロナは
「A▼※◎◆△！」
とても嬉しそうに言った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 78人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
遊星(プロフ) - 璃々さん» 分かりました。更新再開お待ちしてます。更新頑張って下さい。 (2022年8月21日 23時) (
レス) id: ae3c532d92 (このIDを非表示/違反報告)
璃々(プロフ) - 遊星さん» 楽しみにしていただいて嬉しいです。ありがとうございます。毎日更新はできないかもしれませんが、なるべくがんばりますね！ (2022年8月21日 14時) (レス) id: d7238d7d87 (このIDを非表示/違反報告)
遊星(プロフ) - 更新停止になってますが大丈夫ですか？素敵な話なのに更新停止は勿体無いです。早く続き読みたいです。 (2022年8月19日 22時) (レス) @page7 id: ae3c532d92 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：璃々 | 作成日時：2022年8月13日 17時
