ハマの人たちと。【ヒプマイ短編集】

【理鶯】 ページ19

『理鶯、今日は何の』



　「バレンタインだな、少し待っていてくれ」



みなまで言う前に、理鶯に言葉を遮られる。



食い気味で答えてきた…。



と、いうか。



完全にこちらから渡す気でいたのに、

何故か私が待つ展開に…？



何がどうなっているのか、自分でも状況が呑み込めていない。



…あれか、逆チョコパターンか？



そういえば、理鶯さんアメリカのハーフだし…


アメリカの文化で生きているんだろうか。



アメリカのバレンタインだと、


日本とはまた違うという話を聞いたことがある。



　「A」



　『…えっ、え』



彼が差し出してくる箱には、ラッピングが施されていて。



一本の赤い薔薇が、リボンで括りつけられていた。



何このロマンチックなプレゼント…！



　『あ、りがとう…！』



　「ふ、喜んでくれたなら良かった」



それに感極まっていると、ある瞬間にハッとする。



そうだ、私はまだ渡していないんだ。



　『理鶯、私もあるよ！』



言いながら、用意していた箱を彼に渡す。



　『何ていうか…理鶯のに比べたら、お洒落でもなんでもないけど…』



彼の後に、こんなごく普通のものを渡すのは、申し訳ない気もする。



本当に、予想外のことをしてくれるから、この人は…



　「そんなことはない、充分だ。有難う。」



それでも、彼は、本当に喜んでいるように微笑んでくれるから。



…優しいなぁ、とか、可愛いなぁ、とか。



本当に、良い人だと思う。



それこそ、完璧すぎるくらいに。



　『アメリカのバレンタインは…日本とは違うの？』



ネットで調べてもいいけど、

こんなに近くに知っていそうな人が居るんだから。



この際、彼に聞いてみたいと思っての行動だった。



　「バレンタインとは、愛を伝える日だという認識なのだが…。」



　『あー…じゃあ義理チョコとかないのかな？

　 日本は、女子から男子にあげるとか、友達にあげるとか、なんだけど』



　「む…そうなのか？男女は関係ないと思っていた。義理チョコとは…？」



これが文化の違いか、と思いつつ、

彼とバレンタインについてを話しながら、お互いのチョコを食べていた。



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気になる方は、アメリカのバレンタインについて調べてみてください。


プレゼントだけではなく、ご飯に行ったりとかするらしく。



調べてみると結構面白いですよ


※個人の感想です。

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