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案の定、雪親の具合はさらに悪くなるばかりだった。
食欲がなく 粥を食べても吐き戻してしまい、以前よりも少ない白湯で何とか生きる程度。目に見えて痩せてきた。
薬など気休めに過ぎないのである。
｢柊、雪親は…大丈夫 だよな？｣
｢意識を保てるだけの回復はなさったようですから、せめて熱さえ下がれば安心出来るかと。栄養さえ取れれば何とかなるのですが｣
｢粥は吐き戻しちまうんだろ？どうすっかねぇ｣
うーん、と2人して考え込む。
しかしふと ｢粥じゃなくてもいいんじゃ｣と思った。雪親が食べたいと思うような、彼が好きなものはなんだったか。
｢……果物も食えねぇかな？｣
｢どうでしょう。城に何かあれば試してみた方がよろしいかと｣
｢ちょうど杏子があるぜ、すり潰して持って来てもらうか｣
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作者名：クヴァール&くろのちか x他1人 | 作者ホームページ：なし
作成日時：2018年8月10日 21時
