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「僕らにはなんで懐かないんだろうか新八君」
「なんとか捨てようとしているのが野生のカンで分かるんですよ銀さん」
何とも言えないやりとりである。
・・・さて、早く離れるとするか。今まで巻き込まれた経験からして、もうすぐ巻き添えをくらう事になるのは目に見えている。さっさと行こう。
「あ、透さん。もう行くんですか?」
『寝ていたところを邪魔されたので』
悪びれず適当な言い訳をつけて公園を後にする。
ベンチが壊れるような音が聞こえたが、気のせいではないだろう。
『あ』
黒服の2人組を発見。
うち片方は瞳孔が開いている歳三君である。
さらにもう片方は――なぜか首輪らしきものを持っていた。
ドの付くサディストだというのは知っていたけど、実際に見ると戸惑ってしまう。まず警察が持ち歩く物じゃないしね。
「お、この前の用心棒さんじゃないですかィ。丁度よかった」
『・・・・・・何がですか。その首輪なんなんですか。』
「ただの来日したどこぞのお偉いの顔色伺いのためでさァ。さっ、語尾は『ワン』ですぜ」
ナチュラルに首輪を差し出して来る沖田の頭部にゴッ、と拳が入る。歳三君こと副長さんだ。
「何してんだテメェは! 誰彼構わず首輪つけようとするんじゃねぇよ!」
「だから適当なものを見繕えば格好はつきまさァ。土方さんが断ったからこちらの黒崎さんに――」
『いや、私そういう趣味ないので・・・・・・あと黒崎ではなく古賀です。』
丁重にお断りするとえー、という子供のような声を上げる沖田。なんでそんなに残念そうなんだよ、どんだけ首輪つけたいんだよ。
あと偽名だと知っていながらワザと呼んでるよね、この餓鬼。
「どうしますか土方さん。さっきの犬も結局引き取れなかったし、あとはもう土方さんしかいねェですぜ?」
「何で俺なんだよ。やらねぇからな!?」
犬・・・・・・というのはさっきの定春くんのことかな?この辺りで定春くん以外の犬は見かけてないし・・・・・・。
まあ、どーせ今頃は万事屋が何かやらかして面倒ごと引きずってるんじゃないかなあ。
「付き合わせて悪かったな。オイ、行くぞ総悟」
舌打ちをして副長さんの後をついていくサド王子。なにあの子怖い。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーカラー
あずきいろ
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クミコさん - 更新待っております (2019年9月27日 7時) (レス) id: ad68fbe9cf (このIDを非表示/違反報告)
蓮佳(プロフ) - 凄く面白いです。リメイクできるまで、待ってます!更新頑張って下さい!応援してます!o(^o^)o (2017年10月8日 16時) (レス) id: d772084aa3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カトレア | 作成日時:2017年7月16日 17時