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今日、私は草川くんに自分の過去を話す


前に進むために今まで目を背けていたものに向き合うために


『そう、私も草川くんと同じで過去に囚われてるの。その過去を草川くんに聞いてほしくて今日は呼んだんだ』


一方的に過去を聞いたのなんか申し訳なくてさ〜とへらへらと言ってなんとか自分を落ち着かせようとするけどごまかせないほど体が震える


覚悟していたはずなのに、向き合うって決めたのに心が追いつかない


ほら、目の前の草川くん困ってるしなんかオロオロしてるから笑わないと


自分から言ったんだから早く話さないと


焦りと怖さと緊張と様々な感情が混ざって呼吸が少し乱れ始めた時、ふわっと優しい香りが鼻をくすぐったあと私の肩にカーディガンがかけられた


カーディガンは草川くんのぬくもりがまだ残っていてほんのり暖かい


そして、優しい香りが私を落ち着かせていく


たったこれだけの草川くんの行動で心がすーっと落ち着き頭がクリアになった


あぁ、もう1人で抱え込まなくて、戦わなくていいのか。


目の前で心配そうに私を見ている草川くんはきっと一緒に隣を歩いてくれる気がするから


1人じゃないってすごい心強いや


『ありがとう』と草川くんにお礼を言って


『あれは、私が高校三年生の時…』


私は自分が経験した過去を草川くんに話し始めた

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作者名:蓮華 | 作成日時:2021年2月7日 17時

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