こちら米花町、武装探偵社です。 part2．ゼロの執行人 (ページ12)

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Ep29 ページ12

「じゃあね。また今度お茶しよう。」
樋口ちゃんが笑顔で車のドアを開ける。
「着いてしまった…」
頭を押さえ、呟く。
「皆心配してる。早く行こう。」
いつも通り鏡花ちゃんが私の手を取る。
「じゃあね～樋口ちゃん～」
そう手を振り、出ていく。
「もう駄目だぁ…」
ぶつぶつ呟きながらエレベーターの方に向かう。
「大丈夫。そんな変なことを今回はしてない。」
聞いたぞ。
今回はって云ったな。
じゃあ前回解体された時はなんかしたっけ…

…したわ。

「ただいま。」
鏡花ちゃんがドアを開ける。
「鏡花ちゃん！…と、Aちゃん…」
がんばれ。表情だけで敦君が云ってくる。
「たっだいｍ…」
ま、そう云えなかった。
「お帰り。アンタまた随分無茶をしたッて聞いたけど…本当のようだねェ。さァ。ちょっとこっちにおいで。」
悪魔の微笑みを浮かべ、強制的に腕を引っ張られる。
どういう事だ。
なにがおいでなのでしょうか。

「助けて、ちょ、国木田君！」
兎に角焦って叫ぶ。
「さぁ鏡花。なにがあったか説明してくれ。」
国木田君は、鏡花ちゃんに報告を求めていた。
「ちょ、無視は、え。」
国木田君酷い。何がひどいって部下を苛めた。
「彼奴はもう終わりだ。ほっとけ。」
国木田君が小声で云うのが聞こえてくる。

…解せぬ。