Ep26 ページ9
「はい。お陰様で。」
律儀に礼をする芥川君。
「太宰さんから、女医からの伝言とのことです。
帰ったら特別コオスだ。楽しみにしてろ。
だそうです。」
そして、云った。
いや。え。
「ご愁傷様。それにしても大変なお仕事だね。」
中に居た樋口ちゃんが笑う。
「愉しいからいいの。
…でも。困ったことがあってねぇ。」
私は、真面目な表情を作って口を開く。
「公安に見られた。」
鏡花ちゃんが、私の後を引き継ぐ。
「…降坂さんの能力で何とかなるのでは?」
芥川君は、首を傾げる。
「何とかしたよ。その見られたら本人は。」
私は、その場に腰を下ろした。
「流石に電話されたら私もどうしようもない。今頃電話してた相手が不審に思って調べてるころだろうね。」
楽な姿勢を作り、溜め息を零す。
嗚呼。また国木田君に怒られるって。
「僕等の能力は云わば国家機密。早々でてきませぬ。」
芥川君は疑問符を浮かべる。
「武装探偵社の情報は出てくる。
それに。私は生憎車を爆発させてしまった。車両番号が残っていたらすぐにばれる。でしょ?」
にこっと笑顔で告げる。
いや、めちゃくちゃ焦ってるのよ。
国木田君に殺されちまう。
「どこに降ろせばいいでしょうか。」
それに反応することなく、淡々と告げる。
「マフィアでおなしゃす。探偵社の前はやめてください。いつか組合がやってきたときめちゃくちゃ困ったのよ。」
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藍梨(プロフ) - とても面白いですね! (2021年8月12日 19時) (レス) id: 42bd1ecc91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鈴愛(れいあ) | 作成日時:2018年5月20日 18時