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あたしたちが入る番になって
急に手繋いできたこの大男。
…こういうの無理なタイプなんや笑
はぁぁ。可愛いが溢れる。
案の定入ってからもあたしより騒いでた。
多分3年生にも小瀧の顔割れてるってのが影響して
小瀧にばっかり集中砲火してたのもあるけど。
『普通に怖い！Aさん怖くなかったん！』
｢ん、あんまり笑｣
『まじか、俺情けな…次どこ行く？』
｢次小瀧決めて｣
分かった！と笑顔で頷いた彼は階段を降りて1年生のフロアへ。
どこ行くんかなーとついていってたら
他とは毛色の違う教室の前で立ち止まる。
｢フォトスポット｣とかかれた看板。
中は簡易的なスタジオが何種類か用意されていて
俗に言うインスタ映えする写真が撮れるとこ…ってこと？
チョイスがあたしより女子やん。
｢ わっ…小瀧先輩や… ｣
女の子が小瀧の姿に湧いている。
その隣のあたしをちらっと見て目を見開いた。
そうですよね…なんで小瀧がこんな女連れてんのってなるよね…
｢待ってA先輩もいる…眼球割れる…｣
『はは笑 俺らお似合い？』
｢めっちゃくちゃお似合いです、やばいです…｣
何言ってんだ。
何を聞いてんだ。
ねぇ後輩ちゃん気は確かか？
答えを聞いて満足気な小瀧はあたしを連れて黒い背景の
スタジオに足を運ぶ。
ライトがかけられ、白や黄色の風船がたくさん置かれた
オシャレなとこ。
『ここどういうポーズしたら映えるー？』
｢あっ、えっと、お2人しゃがんでもらって…｣
小瀧の携帯を受け取った後輩ちゃんが呼吸を深めにしながら
教えてくれたポーズをとる。
…せっかくだからあたしのでも撮ってもらおう。
｢は、はい…チーズ…｣
向かい合ってしゃがんで互いに虫歯ポーズ。
それと小瀧があたしの髪に軽く触れるようなショット。
なぜか後輩ちゃんは自分の携帯でもあたしたちを撮ってた。
尊い、と連発してた彼女の気持ちは半分分かるけど
半分は分からなかった。
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作者名：カジャ
| 作成日時：2022年10月18日 19時
