【rtrt】最前列に、君がいた。 (ページ5)

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Side rt

今日、クラスの人、しかも女子に話しかけた。

その人は俺が読書を再開したとき位からずっとこっちを見てた。

すごい視線を感じた。

１回、目が合ったがすぐに逸らした。

どっかで見たことある人だった。

どこだったかは忘れたけど。

俺はすぐに立ち上がった。

そして、彼女のいる扉からでるついでに言ったのだ。

香「・・・遅れますよ。」

俺は人と話すのが嫌いだけど、流石に集会に遅れられて後で先生に怒られる、みたいなことがあったら、俺もその場にずっといたから申し訳なくなるな～とかそんな俺の良心がはたらいたのだ。

人に自分から話しかけるとかほとんどなかったから、めっちゃ緊張して、ちゃんと彼女に聞こえていたかはわからないが、俺が着いたすぐ後に来たからホッとした。

彼女がクラスの女子とかと話してるのを見たことはないけど、そういえばさっきキヨくんと話してたっけな～。

仲いいのかな～。

・・・な～んてね。

・・・・・・・・・俺は中学生以降、異性に興味を持ったことはない。

小さいときはただ純粋な気持ちでこの人がいい、とか外見や優しさだけで女の人を好きになった。

もちろん相手になんてされなかったが。

でも、１人、たった１人だけ、心の底からこの人を愛せる、そう思うことのできる人がいた。

この先は思い出したくも無いことばかりだった。