アリアーブ・ナーリヤ24 ページ7
◇
『えっ、マレウス酔っちゃった！？ だ、大丈夫！？』
『だ、大丈夫か、マレウス！？ 車を止めたほうがいいか！？』
「慌てるな、カリム！ こんな時のために、酔い止めの薬を用意してある！」
「ツノ太郎大丈夫！？ 袋いる！？」
カリムに慌てるな、と言いながらも鞄から酔い止めの薬を出そうとするジャミルの手元は乱れ、足元に薬が散らばる。
ユウの声に反応したマレウスは差し出されている黒色のビニール袋に目を向けると、小さく首を横に振った。
「……騒がしい。僕が乗り物酔いなどするわけがないだろう。車というものを、ゆっくりと堪能していただけだ」
「そ、そうですか……。安心しました」
「よく考えれば、マレウスくんが静かなのはいつものことだよね〜」
「早とちりか……やれやれ」
『よ、良かった……』
マレウスが車酔いしていないことに、マレウス以外の全員が肩を撫で下ろした。
「んじゃ、ツノ太郎はなにを見てたんだ？ おもしろいものでもあったのか？」
「ただ、外の景色を眺めていただけだ。なにせ、僕は車に乗るのが初めてだからな」
「「「『ええ〜っ！？』」」」
「ツノ太郎って車乗ったことなかったの？」
マレウスが車に乗ったことがないことを知った一同は驚きのあまり目を見開いた。
王族であるマレウスだからこそ、公務等の移動の際も護衛付きの高級車で移動していたものだと思っていたが、そうではなかった。
ユウの問いにマレウスはゆったり頷いた。
▶
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1544人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ここ(プロフ) - 美咲さん» 美咲さん、コメントありがとうございます(*^_^*)楽しんでいただけて嬉しいです！これからも楽しんでいただけるよう頑張ります✨ (2021年10月4日 21時) (
レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - 素敵な作品ですね！いつも楽しく見させてもらってます！ (2021年10月4日 11時) (レス) id: 63ae0527ed (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - 星猫さん» 星猫さんありがとうございますっ(*^_^*)ついに16本目に突入しました！ (2021年9月24日 23時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - タブレットで操作しています!続編おめでとうございます! (2021年9月24日 16時) (レス) @page1 id: 8c51e3f139 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ここ
| 作成日時：2021年9月24日 16時
