アリアーブ・ナーリヤ38 ページ21
◇
「皆さん、【ラクダバザール】に到着しました」
花火大会会場から歩くこと数分。
ジャミルの案内でAたちは【ラクダバザール】と名付けられた活気のある市場にやってきた。
様々な熱砂の国の特産物に果物が所狭しと並び、どれもAたちの目を惹くものばかり。
「うわー、これこれ！ オレの想像していた【熱砂の国】っぽい風景！ 旅行に来た〜ってカンジがするよ。たっくさん写真撮っちゃお♪Aちゃんそこに立って〜」
『はいっ。ケイト先輩も一緒に入りましょう？』
「そんな可愛いお願いされたら断れないよね！ トレイくんカメラマンお願い♪」
「ああ、任せろ」
露店の前で通行人の邪魔にならないように写真を撮るケイトたちの横でマレウスは何かを探しているように見える。
ユウが「ツノ太郎、何か探し物？」と聞けばどうやらマレウスはラクダを探していたらしい。
「ああ、今はもうラクダはいないんです。この場所が【ラクダバザール】と呼ばれているのは、昔はこの場所にオアシスがあって、商人たちが売り物や荷物を運ぶ際にラクダを休ませていたことからなんです。今では交易には船や車が使われているのでラクダの姿はありませんが、名前には残っています」
「なるほど。名称1つとっても、歴史があるものだ」
「定着した名前を、無理に変える必要はないもんな」
「【ラクダバザール】って可愛くて名前、親しみやすいもんね。観光地にピッタリ！」
「そういうものなのか？」
「そうそう！ マレウスくんも、茨の谷のどこかに可愛らしい名前付けてみれば？」
「【がおがおドラコーンくん市場】とかか？」
「……そ、それは止めた方がいいかも〜」
ケイトの反応に満足そうに口に笑みを深めるとマレウスは「冗談だ」と視線を露店に移す。
「オレ様はいつかオンボロ寮を【ウルトラグレートグリム様寮】にしてやるのが野望なんだゾ」
「それは学園長が許可出さないだろうね。それに長くて言いにくい、却下」
「子分なら少しは親分の野望の為に手助けするところなんだゾ！」
ユウの反応が不服なグリムは結んでいるユウの髪を引っ張り上げる。
地味に痛いグリムの攻撃に肩車をしたままのユウは「いたたっ」と振り下ろそうとするが、グリムはユウの頭にしがみついて下りようとしない。
仲の良い2人にAはくすくすと微笑んでいた。
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ここ(プロフ) - 美咲さん» 美咲さん、コメントありがとうございます(*^_^*)楽しんでいただけて嬉しいです！これからも楽しんでいただけるよう頑張ります✨ (2021年10月4日 21時) (
レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - 素敵な作品ですね！いつも楽しく見させてもらってます！ (2021年10月4日 11時) (レス) id: 63ae0527ed (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - 星猫さん» 星猫さんありがとうございますっ(*^_^*)ついに16本目に突入しました！ (2021年9月24日 23時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - タブレットで操作しています!続編おめでとうございます! (2021年9月24日 16時) (レス) @page1 id: 8c51e3f139 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ここ
| 作成日時：2021年9月24日 16時
