バルガスキャンプ28 ページ23
◇
「ラギーサン、その石はなにか特別な石なんですか？」
「いんや？ 川の近くで拾ったタネも仕掛けもないただの石ッスよ。このただの石とこの銅製のヤスリを上手くこすり合わせると！」
ラギーが石とヤスリを素早くこすり合わせると火花が散り、その火花は地面に置いてあった葉や枝に引火し、メラメラと燃えはじめた。
何故ラギーがヤスリを持っているのかグリムが疑問に思い聞くと、どうやら彼はテントを立てる際に使った工具箱からヤスリを拝借していたらしい。
そのことを聞いてしまったAは、聞いていないフリをすることを決めた。
「うまくいったッス。あとは空気の通りを気にしつつ、徐々に大きい薪に火を移していけばいいだけ。ね？ 簡単でしょ？」
手についた汚れを払いながらラギーが周りを見れば、部員たちからは賞賛の声があがった。
「薪の知識や火起こしのやり方……ラギーサンは、キャンプの知識が豊富なんですね」
「シシシッ。褒めてるんなら、なんかくれてもいいんスよ？ まあ、キャンプの知識っていうか、生きるための知恵って感じかな。いろいろと必死だった頃になんとなく身についたってだけッス」
キラキラとした羨望の眼差しを向ける部員たちの視線が眩しいのかラギーは話題を変えようとゴーストを呼ぶ。
「とにかく、これで火は点いたな。おーい、ゴーストさん！」
「お！ 無事に焚火ができたね。課題はクリアだあ！ さあ、【バルガスバッジ】を受け取って！」
「よし、早速1個目ゲット！」
ゴーストからラギーがバッジを受け取ると部員たちから喜びの声があがる。
焚火は他の課題でも使うので絶やさないように、と助言をするとゴーストは別の場所へと向かった。
『ラギーが点けてくれた焚火、消さないように気をつけないとね』
「まあ、絶やさないようにっていっても、火が大きくなれば突風くらい余裕で耐えられるでしょ」
「へらへら喜んでる場合か？」
「え？」
「レオナ先輩、どうしたんですか？」
暫く口を閉ざし、Aの髪をいじっていたレオナは、こちらを見るラギーたちの後ろを顎で示す。
そこには……姿からして木や自然に属する妖精だろうか、何体もの妖精が焚火の周りに近づいていた。
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ここ(プロフ) - ミコミコさん» ミコミコさん、コメントありがとうございます^_^セベクの純粋なところ可愛いですね…！ (2021年12月8日 8時) (
レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
ミコミコ - セベクが可愛い…………(^^) (2021年12月8日 6時) (レス) @page12 id: f5d7639b7a (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - 翡翠さん» 翡翠さん、まさかセリフを覚えてきたとは、Re:startのお話のでしょうか！？もしそうだとしたら凄いです…っ！！ (2021年7月25日 19時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - いやー、セリフ地味に覚えてきましたねw (2021年7月25日 14時) (レス) id: 34ae80e840 (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - 翡翠さん» 毎日1話…！もうセリフとかも全部完コピできちゃいそうですね…！応援本当に嬉しいです、ありがとうございます(*^_^*) (2021年6月18日 21時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ここ
| 作成日時：2021年5月7日 12時
