もしものお話 ページ39
◇
◇もしも幼い頃エペルと出会っていたら◇
※エペルを含め豊作村の人たちは今回訛りなしで話してもらっています
.
「さてと、今日はたくさん売れるといいねぇ」
「そうだね、お母さん」
ふわふわと柔らかい紫色の髪を風に靡かせながらエペルは笑顔で答えた。
今日は週に一度のマルシェの日。
このマルシェの日に合わせてみんなで育て、収穫した自慢の林檎をたくさんの人が笑顔で買って行くのを見るのがエペルは好きだった。
まだ幼いエペルはお金の受け取りなどはさせてもらえないが、購入してくれた林檎をお客さんに渡すという重要な役割に張り切っている。
「エペル、あっちの店主さんに挨拶をしてきたいんだけど店番を任せてもいいかい？」
「え、ぼ、僕が……？」
「エペルももう7歳だからね、そろそろ1人でやってみたいんじゃないかと思ってね。お客さんが来たらお母さんがやっていたことを思い出してやってごらん。もし困ったらお隣や誰かに助けを求めるのよ」
「え、お、お母さん……！」
エペルの頭を撫でて母親は行ってしまった。
顔見知りの多いこのマルシェ、もう既に会話が弾んでいるようだ。
お客さんが来てほしいような来てほしくないような、そんなドキドキしたままエペルは母親が座っていた木箱に座る。
様々な人が行き交うのを見ていると1人の子どもが林檎が積まれている樽の前で足を止めた。
初めてのお客さんかもしれない。エペルは大きく深呼吸をして勇気を出し声をかける。
「い、いらっしゃい……ませ」
『こんにちは。とても美味しそうな林檎だね』
「……っ」
勇気を出して声をかけたエペルの顔は一瞬で林檎のように赤く染まる。
足を止めた少女は、エペルが母親に話してもらっていた物語に出てくるお姫様のように可愛かったのだ。
『この林檎を使ったオススメのお菓子はあるかな』
「え、えっと……ばっちゃはよくアップルパイを作ってくれるよ」
『アップルパイ……私も好き！』
「僕も、好き」
『えへへ、一緒だね』
にこにこと可愛らしく微笑む少女にエペルも釣られて笑顔になる。
隣の店のおばさんはそんな2人を見て可愛らしいねぇ、と優しい眼差しで見守っていた。
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ここ(プロフ) - スイさん» ちょうどマレウスとの出会い編を書いていたのでそちらにディアソムニア全員出すようにしますね^_^子猫のお話、いいですね！どちらもリクエスト了解しました^_^応援ありがとうございます(*^_^*) (2021年2月10日 20時) (
レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
スイ - 嬉しい！ありがとうございます！！では、《ディアソニアと出会い編》と《夢主ちゃんが子猫になってしまった話》を読みたいです！楽しみに待って応援します！頑張って下さい！ﾟ+(人・∀・*)+｡♪ (2021年2月10日 18時) (レス) id: b731ff840f (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - スイさん» スイさん早速読んでくださりありがとうございます^_^良いと言っていただけて嬉しいです。はい、お時間いただきますがリクエスト大丈夫です♪ (2021年2月10日 18時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
スイ - 待っていました、本当に書いてくれてありがとうございます！とても嬉しくて良いリクエストです♪またお願いしても大丈夫ですか(*´･ω･｀)？ (2021年2月10日 17時) (レス) id: b731ff840f (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - ひなさん» 6歳ですね、了解しました！^_^ (2021年2月8日 12時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ここ
| 作成日時：2021年1月16日 22時
