◇ ページ15
◇
「えっ、リドルくんが泣いてる！？ そっかあ、泣くほど喜んでくれるなんてAちゃんと頑張った甲斐があったね！」
「っ……A？」
ケイトの口からAの名が出たことに、リドルは横にいるAを見つめる。
視線が交わり、穏やかに微笑みを浮かべていたAは小さく頷いた。
『リドル先輩のお誕生日を寮生ではないですが、私にも何かお手伝いをさせてください、とトレイ先輩やケイト先輩たちにお願いしていたんです』
「ここに並んでいる料理やケーキは全部Aが手伝ってくれたんだ。手際が良いから俺も助かったよ」
「飾り付けも手伝ってくれたんだよね。女の子特有の可愛いアイデアでめちゃくちゃ映える飾り付けになって、けーくんも大満足！」
「だから最近2人とよく話していたのか……」
リドルが疑問に思っていたことがようやく繋がる。
Aがここ数日2人と一緒にいたのは自分の誕生日パーティーのため。
彼女も多忙なことには変わりないのに、自分の喜ぶ顔が見たいからと動いてくれていた。
『リドル先輩、お席にどうぞ』
Aは主役の席の前までリドルの手を引く。
目の前にズラリと並んだ豪華なご馳走。
顔を上げればグラスを片手に笑顔で合図を待つ寮生たち。
そして、自分の横には愛おしいA。
こんなにも幸せな誕生日があってもいいのか。
リドルはまだ溢れてくる涙を手の甲で拭う。
「今日はボクの誕生日パーティーを開いてくれてありがとう。みんな、どうぞパーティーを楽しんで。乾杯」
「「「リドル寮長誕生日おめでとうございます！ 乾杯！」」」
リドルの合図で楽しいパーティーは始まった。
◇◆◇◆
「……はい、質問は以上になります。リドル先輩、ありがとうございました」
「うん。NRC校内新聞に載る日を楽しみにしているよ」
ユウからの誕生日インタビューを終えたリドルは、「ふう……」と息を吐くと椅子の背もたれに背中を預けた。
パーティー会場のどこを見渡しても寮生たちの顔には笑顔が溢れている。
グリムがエースの料理を奪ったのだろうか、追い回されているがリドルは首をはねたりはしない。
この賑やかで楽しい光景をいつまでも見ていたい、そう思っていた。
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ミオ(プロフ) - ここさん» こちらこそ書いてくださってありがとうございます(*^^*) (2021年10月25日 15時) (
レス) id: 054e3ea455 (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - ミオさん» ミオさん、リクエストありがとうございます！デュースとの甘々のお話ですね、かしこまりました(*´꒳`*) (2021年10月25日 8時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
ミオ(プロフ) - とても素敵なお話ですね！リクエストをしたいのですが、デュースとの甘々を書いてもらうことは可能でしょうか？ (2021年10月24日 23時) (レス) id: 054e3ea455 (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - ぷかぷかさん» ぷかぷかさん、コメントに応援ありがとうございます^_^リクエストかしこまりました。幼児化した際は人魚と人間の姿、どちらがよろしいでしょうか？ (2021年10月24日 10時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
ぷかぷか - とても素敵な作品ですねこれからも頑張ってください。リクエストをしたいのですが夢主ちゃんが幼児化したオクタヴィネルをお世話するお話が見たいです。お願いできますか？ (2021年10月24日 4時) (レス) id: 905c688a73 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ここ
| 作成日時：2021年7月30日 23時
