◇デュース◇ ページ21
◇
「あっ、そ、その……あれは練習で………あれ、手………」
『練習してくれてたんだね。手がどうかした？』
「Aが、僕の手を、握ってる」
『あ、うん。さっき告白してくれた時に握っちゃった。まずかったかな？』
「そんなことない！え、えっと………もう一度、やり直させてくれ」
『………はいっ』
デュースは大きく息を吸って吐いた後、Aの両肩をガシッと掴み、しっかり目を見つめながら気持ちを伝える。
「A、僕は君が好きだ。まだまだ優等生には程遠い僕だけど、Aのそばにいたい。付き合ってくれ！」
『はいっ』
「ほ、本当か？本当に僕と付き合ってくれるのか？」
『ふふっ、優等生じゃないデュースも、好きだよ』
「よ………よっしゃあああ！！！」
気持ちが届いたデュースは勢いよくAを抱きしめる。
その力はとても強く少し苦しいがAは幸せそうに笑っていた。
「そ、その………もし嫌じゃなければ……目を、閉じてくれないか」
『っ！…………はい』
デュースのしたいことがわかったAは緊張しながら目を閉じる。
目を閉じてくれたAにデュースは気合を入れる。
「(こ、この角度でいいのか？いや、こっちの方が？どうしたらいいのかわからない……！！)」
『………………』
目を閉じたまま待つAにデュースが顔を近づけたまま戸惑っていると
ドンっ
「うわっ！？」
後ろから突然押されてデュースの唇はAの唇に当たった。
驚いてすぐに離して後ろを見ると、色を塗っていたフラミンゴがいた。
どうやらこのフラミンゴがデュースの背中を押したようだ。
「お前、僕を応援してくれたのか？」
フラミンゴはなにも言わないまま、また遠くへ歩いて行く。
「よしっ、Aもう一度いいか」
『ふふ、何度でもいいよ』
「っ………可愛い、可愛すぎる！！」
今度こそ自分の力でやるんだ。
そう気合を入れたデュースの唇は優しくAと重なっていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 430人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ここ(プロフ) - シグ(キッズ)さん» 特にタイトルが思いつかなくてこうなりました^_^上手なタイトルを作ってる方は本当に尊敬します。 (2020年12月14日 7時) (
レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
シグ(キッズ) - はいはーい午後の紅茶を午前に飲んでクラスメートにイキろうとした奴が通りますよっと (2020年12月14日 3時) (レス) id: 470a8af925 (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - あーちゃん！さん» 正解おめでとうございます〜♪銀髪で外で寝てる、といったらシルバーくんなので多分大体の方がわかってたと思うので大丈夫ですよ^_^可愛いカイワレくんを目指しました。ありがとうございます、がんばります！ (2020年11月14日 19時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん！ - ここ様名前出してしまったのまずかったですか？だとしたらすみません！ごめんなさい！でも当たってたの嬉しい！シルバーくん可愛い...！リリアちゃん大丈夫かな？(笑)夢主ちゃんに結構やられてたけど...カイワレくん優しい！なんか可愛いし！更新頑張って下さい！ (2020年11月14日 19時) (レス) id: a175662a1a (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - あーちゃん！さん» まだ名前は出てないので誰かは言えませんが……誰でしょうね？（笑）この短編集では本編とは違った彼等を書いていきたいと思っているので、どんどんおかしくなっていってもらいます！続きを楽しみにしていただけて嬉しいです。 (2020年11月8日 19時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ここ
| 作成日時：2020年10月8日 8時
