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9:第4試練_交わしたカード by mofumegane ページ10

__そう、鍵なんて無くても、他の方法で扉を壊せば良いじゃないか。
凍さんの圧倒的なポジティブに魅せられ、疲れなんて忘れてしまった。

「…ありがとう、そして、ごめん」
「いや、いいよ。みかんさんを倒すなんて考え、したくなかったから」

揺らぐ2人の負は、扉を通り抜けた先には無かった。
ただ、どこまで続くのだろう____と。その不安だけがこびり付いていた。

「ここは…」

扉の先の景色は、だだっ広い海辺だった。

「…ここに来るなんて、珍しいね。」

____雨友ラムネ。それが彼女の名前だった。

「え、学生?こんな昼間にこんなとこいちゃ駄目だべ…?!」
「ここってパラレルワールドみたいなもんだし、いいんじゃないか?」

「うん。それで…これを含めてあと4試練あるから、頑張って。せんせー達。」

初めて判明した試練数。
それを聞いた彼らは目を見開いた。

「…っ?!やっと!やっと終わりが見えてきた!!」
「本当だ………けど、そっからはどう…」
「今はいいんだ、そう、試練をクリアすることだけ考えよう!」


「じゃ、始めるね。さよなら。」

ラムネがそう言い終わると同時に、奥にあった扉から、全長4mはありそうな怪物が飛び込んできた。

「ドラゴン?!」
「何だそれ?」
「あー、みかんさんのとこにはいないのか」

合わせ鏡の全てを割ったように、複雑な咆哮を上げる怪物。

「とりあえず、凍さんは前線を頼む!」
「はいよ!」



素早い動作で『ドラゴン』の後ろに回り込む。
僕はそれを、目で追うのがやっとだった。

「とにかく、援護式を…!」

ただ一心に決意を抱く凍さんを見て、まるで英雄のような錯覚を覚えた。
運動神経良い人はいいな…後でレクチャーしてもらうか…

技能向上の魔法を凍さんに届ける。
その準備をしている合間にも、彼はドラゴンを錯乱していた。



振り上げられた腕を、十分な距離で躱す。
手始めに皮膚が凹む程度の蹴りを食らわすと、さっきの不快な咆哮が耳に突いた。

「意外と体力は低そう!このまま畳みかける!」

そう言った直後、身体がぐんと軽くなった。
そのまま弱点らしき目玉に向かって、鋭い氷柱を飛ばす。

「よし…!あと少し!」

少ない攻撃で、余裕を持って勝ちを確信する。しかし、急にドラゴンがみかんへとブレスを放った。

「…?!危ない!!」

直後、強い光が視界を遮り…やがてドラゴンはいなくなった。
扉は開いたが、みかんが心配だ。さて、容態を確認しに行こうか…

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mofu megane(プロフ) - 桜道 あすかさん» ありがとうございます!励みになります...! (2021年12月30日 23時) (レス) @page4 id: 950de74267 (このIDを非表示/違反報告)
桜道 あすか - 面白そうですね。更新待っております。 (2021年11月23日 12時) (レス) id: 47dc307598 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mofumegane&黒獅子凍 | 作者ホームページ:youtube.com/channel/UC-31h_OvshlXRHaXmKewceQ  
作成日時:2021年11月22日 22時

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