最終話 太宰治ver ページ22
Aside
目覚めると、探偵社の医務室のベッドで寝かされていた。
横には太宰さんがいて、私の手を握ってくれていた。
「おや、目を覚ましたかい?」
太宰さんは目を擦りながら云った。
「はい、…おはようございます」
…ていうか、今は朝で合ってるのか?
「おはよう、与謝野先生呼んでくるよ」
合ってる…んだな、よし。
太宰さんは静かに医務室を出た。
女の姿で寝かせられていて、コルセットも外されている。
そういえばどうして医務室で寝かされてるんだ私…
「確か組織との戦いで敵にはめられて……そこから記憶が無いのか」
思い出そうと頑張っていると、ドタドタと慌ただしい足音が大量に聞こえてきた。
その足音は医務室の前で止まり、ゆっくりとドアが開かれた。
「おはよう、A。随分と眠っていたね」
与謝野さんは良かったという顔で私の頬を撫で、慣れた手つきで診察を始める。
「どれくらい眠ってたんですか?」
国木田さんは手帳を見る。
「かれこれ1週間弱だ」
わお…、過去最高だなきっと
「目覚めないかと思った…」
「皆でずっと心配してたんですよ」
なんか、とっても迷惑かけちゃったな…
「Aー!はい、あー」
乱歩さんは駄菓子を1つ摘んで私にくれた。
「あむ、ふふ 美味しいですね」
小さな幸福感で、その場は満たされた。
与謝野さんによると、何も異常はなく健康だと云われた。
まぁ、今日1日は安静にしないといけないらしいけど…で、
「太宰さん、仕事はいいんですか?」
「ん?今日はAちゃんのそばに居るのが仕事」
「…へっ?」
太宰さんは私の居るベッドに腰掛けて、私を抱きしめた。
そしてぽつりぽつりと喋りだす。
君が記憶操作の異能を受けて私の記憶が無いとわかった時、心にぽっかりと穴が空いたような感覚になった。
焦点の合わない君を引き止めても、とても軽くて中身が無い、君という存在自体疑った。
とても孤独で不安な気持ちでいっぱいになった。
…こうして今抱きしめていると、嗚呼居るんだなって、とても安心するのだよ。
もう、どこにもいかないで。
最後の言葉で更に抱きしめる力が強くなった。
心のどこかで私も同じ思いをしたのだろうか、なぜだか涙が止まらない。
只、今はとても心が満たされていて暖かい。
太宰さんの言葉に私は
「はい」
と答え、抱きしめ返した。
ーーーーーーーーーー
太宰治ver.終了でございます!
長ったらしくなってすみません…
感想待ってます…っ
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
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優(プロフ) - 紲廿さん» よっし! (2019年7月5日 16時) (レス) id: 2e7cf744fc (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮麗子(プロフ) - 期待してますー! (2019年7月5日 0時) (レス) id: 3300853b00 (このIDを非表示/違反報告)
紲廿(プロフ) - 櫻宮麗子さん» 了解です!なるべく優先できるようにしますね! (2019年7月4日 23時) (レス) id: c5680534b9 (このIDを非表示/違反報告)
紲廿(プロフ) - 優さん» 太宰と中也は作る予定なので、大丈夫ですよ! (2019年7月4日 23時) (レス) id: c5680534b9 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮麗子(プロフ) - やっぱり太宰でお願いしたいです! (2019年6月30日 21時) (レス) id: 3300853b00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紲廿 | 作成日時:2019年6月18日 19時