料理と気遣い ページ6
目の前に座っている庭師とAの右隣に座っている
機械技師が嬉しそうに会話をしている横で
軽く話を聞き流しながらAは料理を口に運んでいた
心「あの、ごめんなさい
何か料理を取ってくれませんか？」
左隣に座っている心眼 ヘレナ･アダムス に
そっと袖を引かれAが視線をやると
申し訳なさそうに顔を俯けている
「ん、食べれないものとかある？
適量で大丈夫？」
Aが気を遣いながら割と優しく聞くと
心眼は少し嬉しそうに笑っていた
まさか気遣ってくれると思っていなかったのだろう
心「大丈夫です！ありがとうAさん…」
「どういたしまして、いつでも言っていいよ」
また食事を開始したAに心眼は心をポカポカさせた
それはAの耳が少し赤くなっていたから
照れ隠しのようにAは料理を口に運んだ
しばらくしてテーブルの上に隙間なく並んでいた
料理はなくなりデザートの時間となった
ケーキやゼリー、プリンやクッキーなど
色んなものが並んでいる
機「Aはケーキ食べないの？」
クッキーばかり食べているAを不思議に思い
機械技師が声をかけた
「生クリーム食べれないから食べない
クッキーも充分美味しいし」
すると少し離れたところで誰かの
「ざまあみなさいフィオナ！！！！」という声が
聞こえるがすぐに周りの声でかき消されてしまった
機「そうなんだ！チーズケーキとかもあるよ〜
ガトーショコラ？とかあとは……」
種類豊富なケーキの量に少しばかり目を輝かした
Aを見逃さないといわんばかりに庭師が
ケーキを持ってくる
庭「A！！ガトーショコラなの！あーん！」
ここからが地獄の始まりである
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作者名：野生の王者 | 作成日時：2020年7月31日 20時
