めんどくさ男 ページ4
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「A」
『ん?何?』
「俺のこと好き?」
『え、うん。好きだけど』
「あっそ」
『は?』
聞いてきたくせにその反応?
「そんだけ、じゃ。」
そう言い残し、そそくさといなくなった玲王を何も言い返せずに見送ってしまった
『……ってことがあってさぁ。自分から聞いてきた癖にそっけないのなんなの!?』
「知らないけど。Aから玲王に聞いたことはあるの?」
『え?…ないと思う』
言われてみれば、私から玲王に「私のことが好きか」なんて聞いたことがない。
そもそもお互い告白とかはなく、いつの間にかぬるっと付き合ってた感じだからあんまり好意を口に出したことがないかも。
「じゃあ言われたことそのまま言ってみれば。玲王の返してほしい答え、本人の口から出るんじゃない」
『なるほど…ありがとう凪!言ってみる!』
『ねえ玲王、私のこと好き?』
本を読んでいる玲王を遮って、そう聞いてみる。
「は?好きだけど、何?」
玲王は本から目を離し、こう答えた後すぐに本に目を戻した。
『あ、あっそう…』
『凪の助言を受けて聞いてみたら私が答えたのとほぼ同じ答え返された。しかもすぐ本読み直してた!!本当なんなの!?』
「知らなーい」
『…ねぇ凪、私のこと好き?』
凪ならこの問いにどう答えるのか気になった。
「やめてよキモい」
『ひどくない?』
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作者名:ぴぴ | 作成日時:2023年2月14日 3時